やまぐちから考える世界史－歩いて、見て、感じる歴史 [単行本]

やまぐちから考える世界史－歩いて、見て、感じる歴史 の 商品概要

• 目次

  巻頭言：岩野雅子
  
  序章　やまぐち―世界からの入り口、世界への出口：井竿富雄
  
  第Ⅰ部　古代・中世
  　第1章　下関で感じる弥生時代：長濱幸一
  　《コラム1》「火の山」から眺める海峡の歴史：枡野哲平、他
  　第2章　古代長門・周防両国における金属生産と朝鮮半島：渡邉 滋
  　第3章　古代長門・周防国の土師氏と中央政界・海外貿易：渡邉 滋
  　《コラム2》向津具半島と楊貴妃の里：後藤綾乃
  　第4章　徳地から始まる「材木の道」―重源と東アジア世界：吉松桂二
  　《コラム3》世界に伝えたい徳地手漉き和紙の魅力：船瀬春香
  　《コラム4》仏教の国際性：鈴木隆泰
  　第5章　山口県にもモンゴル軍が：北林健二
  　《コラム5》モンゴル襲来の記憶を辿る：北林健二
  　第6章　やまぐちの海辺勢力と世界：金谷匡人
  　第7章　「西の京」やまぐちとキリスト教・一神教・古代近東：山本 孟
  　《コラム6》サビエルが結んだナバラとやまぐち：ビジャモール・エフライン
  　第8章　大内氏とアジアの海―地方の時代再考：岩田啓靖
  
  第Ⅱ部　近世・近代
  　第1章　朝鮮通信使との文化交流―漢詩の交換で平和をつくる：安渓遊地
  　《コラム7》倭徳山・鼻塚・地蔵墓：安渓遊地
  　《コラム8》朝鮮通信使ゆかりの地を訪ねて：久村紀恵
  　第2章　長州ファイブと海外留学：岩野雅子
  　《コラム9》鉄道開設150周年を迎えて：大坂 遊
  　第3章　近代産業発祥の地―宇部・小野田：三浦房紀
  　第4章　ハワイ移民の島―瀬戸内のハワイ：岩野雅子
  　第5章　港町・下関を襲ったパンデミック（コレラ）と水道建設：長濱幸一
  　《コラム10》旧下関英国領事館：平野菜摘
  　《コラム11》境界へのまなざし―長門と対馬の記憶：岩下明裕
  　第6章　関釜連絡船と関釜フェリーからのオルタナ日韓論：福屋利信
  　《コラム12》日本庭園が繋ぐ東アジアとの交流：河村琉那
  　《コラム13》岩国の六角亭から考える日本と朝鮮との関係：藤村泰夫
  　第7章　日清戦争・日露戦争と国木田独歩：加藤禎行
  　《コラム14》仙崎まち歩き―みすゞの世界：金 恵媛
  　第8章　第4代台湾総督児玉源太郎と徳山：福屋利信
  　《コラム15》ハヤシ百貨店が見てきた台湾の歴史：藤田賀久
  　《コラム16》山口と台湾を結ぶ一枚の絵―《東台湾臨海道路》について：邱 函妮
  
  第Ⅲ部　現代
  　第1章　身近な建物をじっくり見ると、世界の歴史も見えてくる：斉藤 理
  　第2章　山口県の特産品・首相：井竿富雄
  　第3章　尾崎三雄と戦前のアフガニスタン―資料が語り始めるとき：鈴木 均
  　第4章　長生炭鉱水没事故と追悼碑：大和祐美子
  　第5章　平和を未来に―人間魚雷「回天」隊員たちの行動と思いをたどる：松本是紀
  　《コラム17》笠戸島小深浦・深浦地区の戦争遺構―「船隠し」という人工洞窟の謎：岡村真翔
  　第6章　引揚げ港・仙崎：金 恵媛
  　《コラム18》英語で発信する山口県被爆者のライフヒストリー：ウィルソン・エイミー
  　《コラム19》基地との交流：永木健一
  　第7章　「世界一灰の降るまち」から「緑と花と彫刻のまち」へ：磯部賢治
  　第8章　上関原発計画の43年間―地域社会の分断とネットワーク：三浦 翠
  　《コラム20》つながる世界―外国人留学生（高校生）の目に映った山口県の自然：古川恵子、豊嶋由美子
  　《コラム21》山口県は宇宙県?：三浦房紀
  　《コラム22》インスタ映えするやまぐち：岩野摩耶
  
  特集　自然・ひと・文化
  　特集1　地震と火山と活断層、そして温泉とジオパーク：金折裕司
  　《コラム23》石灰岩が生んだ奇跡―秋吉台・江原地区：サイフル、他
  　特集2　リンゴから世界が見える：安渓貴子
  　《コラム24》巡礼の味をさがして：久米愛美
  　特集3　やまぐちと世界を結ぶ塩の物語：安渓遊地
  
  終章　「歴史の旅」は始まったばかり：長濱幸一

• 内容紹介

  山口県の高校・大学教員、学生・生徒約40人が執筆。
  古代から現代まで、学際的な研究成果だけでなく、地域・行政関係者、高校生や大学生など多彩な執筆陣による論考・コラム・特集50本以上収載。
  本書は2022年度から実施された高等学校のカリキュラム改訂で、「歴史総合」「日本史探究」や「世界史探究」授業の登場という背景をもとに、日本の近現代史でたびたび登場する「やまぐち」と世界との関係を、「地域に暮らす人たちの視点」から語るという形を取りました。
  日々の生活や身の回りにある素材・題材から何が見えてくるのか、できるだけ多くの人にわかりやすく伝えたいという熱い思いがつまった一冊となっています。

• 著者について

  岩野雅子 (イワノ マサコ)
  1958年山口県生まれ。1993 年英国デモントフォート大学（元レスターポリテクニック）PhD 修了。PhD（多文化教育）。米国オハイオ州立大学visiting fellow を経て、山口県立大学（元山口女子大学）に赴任。現在、同大学教授。
  『星座としての国際文化学―みつけて、つなぐ、学びのスタイル』（共著、青山社、2013 年）、『アメリカの家庭と住宅の文化史―家事アドバイザーの誕生』（共訳、彩流社、2014 年）、『Yamaguchi Studies―your door to understanding the culture of Japan』（共著、山口県立大学、2015 年）、『やまぐちとアジア―地域からアジアを見る、アジアから地域を考える』（共著、東洋図書出版、2022 年）など。
  
  長濱幸一 (ナガハマ コウイチ)
  1978年福岡県生まれ。九州大学経済システム専攻博士課程修了。博士（経済学）。長崎県立大学地域創造学部講師を経て、下関市立大学に赴任。西洋経済史・西洋史概論を担当。『地方大学の挑戦　経済・経営系での教育実践』（石風社、共著）。論文として「1900 年プラハ経済界における民族和解の提案」など。
  
  安渓遊地 (アンケイ ユウジ)
  1951年富山県生まれ。京都大学理学部卒、京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。アフリカの物々交換市場の研究で京都大学理学博士。1981 年沖縄大学法経学部講師。1982 年山口大学教養部講師、助教授を経て1995年山口女子大学国際文化学部教授。現在、山口県立大学名誉教授。共編著書に、『増補版・調査されるという迷惑』（みずのわ出版、2024 年）、『奇跡の海―瀬戸内海・上関の生物多様性』（南方新社、2010）、『廃村続出の時代を生きる』（南方新社、2017 年）等。
  
  藤村泰夫 (フジムラ ヤスオ)
  1960年生まれ。山口県立西京高等学校教諭日本列島各地と世界を結ぶ史実の教材化を提唱する「地域から考える世界史」プロジェクト代表。主な著作　『地域から考える世界史　日本と世界を結ぶ』（編著、勉誠出版、2017 年）、『見
  る・知る・考える　明治日本の産業革命遺産』（編著、勉誠出版、2017 年）、『つなぐ世界史』全3 巻（編著、清水書院、2023 年）など。

やまぐちから考える世界史－歩いて、見て、感じる歴史 の商品スペック