社会性の起原と進化始論―種と性を越えた比較研究のために [単行本]
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社会性の起原と進化始論―種と性を越えた比較研究のために [単行本]



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出版社:京都大学学術出版会
販売開始日: 2025/04/05
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社会性の起原と進化始論―種と性を越えた比較研究のために の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    社会的動物と言われる種はヒト以外にもたくさんある。しかし、満員電車すなわち外敵からの防衛でも効率的な採餌でもない、適応的意味などどこにもないように見えるのに、身動きも取れない狭い空間で全く関わりのない他個体と数時間を過ごすようなことに耐えられるのはヒト以外にない。そうした独特な集団形成を可能にしたものの本質とは何か?しかしその問いを発した途端、新たな問題が現れる。「ヒトにしかない社会性」とは何なのか?そもそもそれを問う意味があるのか?半世紀を超えて人類社会の進化について考え続けてきた著者たちが、いま、新たな議論のスタート地点に立つ。
  • 目次

    はしがき──人類社会の研究の新たな一歩のために

    keynote 社会性について議論する前に

    1 「社会性」とは何か、そしてその「起原」とは [中村 美知夫]
     1 霊長類研究における「社会性」という語
     2 「社会性」の辞書的な意味
     3 専門用語としての「社会性」
     4 霊長類学とその周辺分野における「社会性」
     5 向社会性
     6 なぜ「社会性」は頻繁に使われるようになったのか
     7 「社会性」の共通理解は可能か
     8 社会性の起原と進化の探究へ向けて
    2 カミと孤独、また世捨て人──「延長された社会性」の進化史的意義についての覚書 [内堀 基光]
     1 ドーキンス「延長された表現型」
     2 社会性の議論における「延長」の位置づけ
     3 社会性の二つの延長軸
     4 延長された社会性の〈場としての「宗教」〉
     5 延長された社会性の彼方へ
    3 「車輪の再発明」は避けられるのか──生物学と社会科学の協働による社会進化論 [デイビッド・S・スプレイグ]
     1 「利他主義」「互酬性」再考
     2 ソシオバイオロジーの論理
     3 古典に触れて
     4 引用履歴
     5 相利共生による社会の進化
     6 利他行動と利益の交換に伴う時間差
     7 協力関係の総合理論を求めて

    PART I 社会性の「核」とは何か?

    第1章 社会の糸、社会の神秘──伊谷純一郎以来の探究をめぐって [森下 翔]
     1 方法をめぐる問い
     2 社会の神秘
     3 ダイアグラム的思考:経験の「根源」へ
     4 根源
     5 サルを見るようにヒトを見て、ヒトを見るようにサルを見る
     6 近代への拡張
     7 臨界
    第2章 ただ近くにいる 同所性の根源的意味──何もしない父親の子育て [田村 大也]
     1 多様で柔軟なヒトの父親の子育て
     2 日本の霊長類学者が予見した父親
     3 やはり子育てに献身的だったゴリラの父親
     4 子育てに献身的ではないシルバーバック?
     5 「父親の世話」の定義
     6 「父親の世話」という行動の機能の曖昧さ
     7 子供の近くにただいるだけという世話
     8 ニダイの保護行動
     9 子供を守るヒトの父親
     10 近くにいることから始まる多様な父親役割
     11 「ただ一緒にいる」ことの重要性を問い直す
    第3章 人類の「宗教」史を捉えなおす──心的基盤と社会性の進化の観点から [外川 昌彦]
     1 「チンパンジー性」を問う
     2 世界の宗教史を描く
     3 エリアーデとルロワ=グーラン
     4 認知考古学から見た人類の心的基盤
     5 宗教の「起源」論を問う
    第4章 チンパンジーは死なず、ただ消え去るのみ──社会における死と「別れ」[西江 仁德]
     1 他者の/他者としての死と社会性
     2 チンパンジー死生学の興隆
     3 「死ぬこと」と「死」
     4 死と「別れ」
     5 非在と社会
    コラム(1) ヒトにとって「直立」が重要であること──直立二足歩行は「直立面」を保つための結果であり、派生的に起きた進化であること [船曳 建夫]
     この試論の性格
     1 「直立」と「二足歩行」を分けて考えること
     2 「直立」と「二足歩行」のあいだの論理的先後関係は「直立」がまずあって、「直立二足歩行」はその結果であり、派生的であること

    PART II 社会性が現れる場のエスノグラフィー

    第5章 他者から/へのまなざしと集合的技術の生成──チテメネ開墾作業を支える社会性 [杉山 祐子]
     1 二次的自然を生み出す集合的な技術と他者のまなざし
     2 ベンバの土地と生業
     3 ライフコースと樹上伐採、伐採技術の幅広い差異
     4 樹上伐採
     5 個人のわざが集合的な「技術」になるとき
    第6章 離合集散しづらくなったらどうするか?──社会性からみる飲酒と移動 [近藤 祉秋]
     1 社会性からみる飲酒と移動
     2 ディチナニクの飲酒実践と社会性
     3 移動実践とストレスの緩和
     4 飲酒と移動にまつわる社会変化
     5 アラスカ先住民の飲酒論再考
    第7章 将来の共存を可能にする所作としての交尾妨害──「寛容性」が育むその発達と進化 [中川 尚史]
     1 社会性の起原と進化を探る焦点と対象種
     2 特異な行動─コドモオスによる交尾妨害
     3 コドモオスによる交尾妨害の機能解明へのヒント
     4 コドモオスによる交尾妨害の機能
     5 ハラスメントの進化
     6 平等原則への移行と寛容性
    第8章 身体装飾からヒトの社会性の進化を考える──「拡張された社会性」へ向かって [床呂 郁哉]
     1 身体装飾への関心
     2 身体装飾に関する「認知革命」理論の批判的再検討
     3 身体装飾と「正直なシグナル」理論
     4 人間社会における身体装飾
     5 身体変工と変形の実践
     6 ケーススタディ
     7 衣装と身体装飾の変容機能
     8 拡張された社会性の創造=想像へ向かって
    コラム(2) 自助努力を否定する社会 [曽我 亨]
     お前を訴えてやる
     自助努力を否定する社会
     砂漠の保険
     自助努力の誕生
     他者にみずからを委ねる
     自助努力をする者の末路
    補論 1 縄文時代と弥生時代の人口構造 [五十嵐 由里子]
     1 縄文時代と弥生時代を対象とし、人口構造に注目することの方法論的意義
     2 資料と方法
     3 推定された諸要素
     4 人口構造の復元と社会性研究における意義
     5 先史時代、非産業化社会を知ることの意味

    PART III 「社会性の差分」を見つけ出すために

    第9章 社会性のオントロギー──イヌイトの共食が拓く人類の社会性の起原と進化をめぐる問い [大村 敬一]
     1 出発点
     2 イヌイトの共食の現在
     3 「共食」のエチケットを身につける
     4 「共食」のエチケットに気づく
     5 「共食」のエチケットを推定する
     6 「共食」のエチケットの仮説を説明で検証する
     7 社会性のオントロギー
    第10章 ニホンザルのアカンボウの集まり──地域間比較の試み [谷口 晴香]
     1 霊長類の離乳期における社会関係の発達
     2 ニホンザルの北限と南限
     3 ニホンザルの育児行動
     4 離乳期のアカンボウの伴食関係
     5 相互行為素を用いた分析
     6 社会性の地域間比較
    第11章 群れ生活における公共性と配慮 [竹ノ下 祐二]
     1 ブロードキャストな社会行動
     2 公共性の水準と公私の区別
     3 公共性と配慮
     4 ニシローランドゴリラの群れにおけるオス間のいさかい
     5 今後の展開
    第12章 「対称性」という観点で社会性の進化を考える [春日 直樹]
     1 夫方集団と妻型集団の対称性
     2 夫と妻についての対称性
     3 写像と逆写像
     4 互酬は対称性である
     5 二者間関係を網羅する同型・対称性の増殖
     6 結
    コラム(3) フィールドワークにおける「変身」について [西井 凉子]
    補論 2 霊長類研究における研究手法の発展──GPS・活動センサーからビックデータAI分析時代へ[森光 由樹]
     1 GPSを用いたニホンザル研究の例
     2 GPS・加速度計を用いたヒトの研究の例
     3 GPS研究の課題
     4 GPS・活動センサー研究の今後

    PART IV 「ヒトの社会性の起原と進化」を越えて

    第13章 世界の終わりと動物のエスノグラフィー[足立 薫]
     1 動物のエスノグラフィーは可能か
     2 エスノグラフィーのアポリア
     3 霊長類学のエスノグラフィー
     4 ハビチュエーション
     5 調査者のハビチュエーション
     6 エスノプライマトロジー(民族霊長類学)とエスノグラフィー
     7 意味の生成という実践
     8 何を知り、何を為すのか
    第14章 サルを観察する人、人を観察するサル──大水無瀬島と情島におけるサルと人の異種間相互行為 [花村 俊吉]
     1 動物の「視点」をめぐって
     2 異種間相互行為を支える社会性
     3 観察と語りのあわいで
     4 他種生物とともにある社会性
    第15章 モンキーからキンキーへ──セクシュアリティから考える社会性の出現 [田中 雅一]
     1 人間のセクシュアリティ
     2 女性における二つのセクシュアリティとペアボンド
     3 月経周期の同期と女性の団結
     4 月経の模倣と男性支配
     5 新たな社会性へ
    第16章 開かれた社会性へ──あるいは人間中心主義と擬人化をめぐって [伊藤 詞子]
     1 社会性について考えるものの社会性が問われている
     2 ホンモノ×マガイノモノ
     3 「私が」が薄まる場所、あるいはどこまでも異なっていることとどこまでも似ていることの共立
     4 サルする×ヒトする:私がサルを覚えるのかサルが私に名乗るのか
     5 部分と全体

    あとがき
    索引
    著者紹介
  • 出版社からのコメント

    人は満員電車にも耐える集団形成が出来る。しかしその本質とは?と問うたとき、「ヒト特有の」という問いを巡る新たな問題が現れる。
  • 内容紹介

    社会的動物と言われる種はヒト以外にもたくさんある。しかし、満員電車すなわち外敵からの防衛でも効率的な採餌でもない、適応的意味などどこにもないように見えるのに、身動きも取れない狭い空間で全く関わりのない他個体と数時間を過ごすようなことに耐えられるのはヒト以外にない。そうした独特な集団形成を可能にしたものの本質とは何か? しかしその問いを発した途端、新たな問題が現れる。そもそも「ヒトにしかない社会性」とは何なのか? それがあるとすればどのように他の種から区別されるのか? 半世紀を超えて人類社会の進化について考え続けてきた著者たちが、いま、新たな議論のスタート地点に立つ。

    図書館選書
    満員電車にも耐える独特な集団形成を可能にしたヒト。その本質は何かと問うたとき新たな問題が現れる。そもそも「ヒト特有の」を問う意味は何なのか?人類社会の進化を探求してきた著者らが、新たな議論の扉を開く。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    河合 香吏(カワイ カオリ)
    東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授。1961年生まれ。京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了、博士(理学)。主に東アフリカの牧畜社会を対象に、その生業や集団間関係について生態人類学的研究を進める。第1回日本ナイル・エチオピア学会高島賞(1995年)を受賞
  • 著者について

    河合 香吏 (カワイ カオリ)
    東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授
    1961年生まれ。京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了、博士(理学)。主に東アフリカの牧畜社会を対象に、その生業や集団間関係について生態人類学的研究を進める。第1回日本ナイル・エチオピア学会高島賞(1995年)を受賞。
    主な著作に、『関わる・認める(生態人類学は挑む SESSION 5)』(編著、京都大学学術出版会、2022年)、Extremes: The Evolution of Human Sociality(編著、Kyoto university press and Trans Pacific Press、2023年)、「敵と友のはざまで──ドドスと隣接民族トゥルカナとの関係」太田至・曽我亨編『遊牧の思想──人類学がみる激動のアフリカ』(分担執筆、昭和堂、2019年)など。

社会性の起原と進化始論―種と性を越えた比較研究のために の商品スペック

商品仕様
出版社名:京都大学学術出版会
著者名:河合 香吏(編)
発行年月日:2025/03/31
ISBN-10:4814005857
ISBN-13:9784814005857
判型:A5
発売社名:京都大学学術出版会
対象:専門
発行形態:単行本
内容:民族・風習
言語:日本語
ページ数:647ページ
縦:21cm
横:15cm
厚さ:3cm
重量:880g
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