日本社会と継承語教育―多文化・多言語環境に育つ子どもたち [単行本]
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日本社会と継承語教育―多文化・多言語環境に育つ子どもたち [単行本]

松永 典子(共編)郭 俊海(共編)柳瀬 千惠美(共編)


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出版社:九州大学出版会
販売開始日: 2025/04/05
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日本社会と継承語教育―多文化・多言語環境に育つ子どもたち の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    在留外国人が350万人を超え、過去最多となる日本。彼らと母国とをつなぐ継承語や母語・母文化は、いまや日本社会にとっても重要な言語的・文化的資源となっている。継承語教育の実践を通して、多文化共生の道を探る。
  • 目次

    序 日本社会と継承語教育  平等性・公平性の観点から  

    はじめに
    日本の法制度において抜け落ちている平等性・公平性をもった学習権保障
    経済格差から生じる教育格差に在留外国人散在地域はどう向き合うか
    鍵は官民協働・長期戦略で取り組むウェルビーイングへの挑戦
    本書のねらいと構成

    第1章 ケイショウゴから考える  日本語文学研究と継承語  

    はじめに  「継承語」と文学
    1.日本/日本語との距離
    2.ナラティブ/物語の可能性
    おわりに

    第1部 継承語から見えてくる親の意識・子どもの自己形成・アイデンティティの変容

    第2章 日本における継承語としての中国語教育
      中国人母親へのインタビュー調査から見えてきたこと  

    はじめに
    1.継承語とは
    2.継承語教育の意義
    3.日本における継承語教育の課題
    4.インタビュー調査の概要
    4.1 調査方法と調査対象者
    4.2 調査の実施
    4.3 調査対象者の家族構成と家庭内における言語の使用状況
    5.インタビュー調査から見えてきたこと
    5.1 継承中国語教育に対する親の態度と理由
    5.2 家庭での教育方針と教育実践
    5.3 子どもたちの中国語能力
    5.4 学校からのサポート
    6.おわりに  まとめと考察

    第3章 親子中国語母語教室への参加による親の意識変容
      中国出身の母親と日本人の父親との比較を中心に  

    はじめに
    1.母語と継承語
    2.問題の所在
    3.研究の内容と実施
    3.1 親子中国語母語教室の実施
    3.2 調査協力者と調査方法
    4.テキストマイニングによる分析結果
    5.結果
    5.1 母親(中国人)の意識変容
    5.1.1 父親(日本人)の協力姿勢による意識変容
    5.1.2 子どもの中国語学習に対する教育意欲の向上
    5.1.3 日本人の家族の理解と協力による意識変容
    5.1.4 中国人の家族からのプレッシャーが軽減したことによる意識変容
    5.1.5 言語資源・文化資本の価値に対する再認識
    5.1.6 地域社会の言語的・文化的理解による孤立感の緩和
    5.1.7 変化がなかった日本人夫に対する失望感
    5.2 母親(中国人)の葛藤
    5.2.1 子どもに複数言語を同時に教えることの不安
    5.2.2 子どもの母語拒否に対する悩み
    5.2.3 母語使用時に感じる周囲からの視線
    5.2.4 日本文化と母文化の板挟みの辛さ
    5.3 父親(日本人)の意識変容
    5.3.1 妻の母語に対する教育的理解と協力
    5.3.2 母語・継承語教育についての日本人の家族の理解促進
    5.3.3 妻と子どもが持つ言語資源・文化資本の価値への理解と尊重
    5.3.4 子どもの成長による母語・継承語教育の意欲向上
    6.考察
    6.1 母親(中国人)の調査結果の考察
    6.2 父親(日本人)の調査結果の考察
    おわりに

    第4章 中国にルーツを持つ大学生のアイデンティティ形成要因
      葛藤から自己受容へのライフストーリー  

    はじめに
    1.問題の所在
    2.調査概要
    2.1 ライフストーリー・インタビュー
    2.2 調査協力者
    2.3 調査方法
    3.Aのライフストーリー
    3.1 保育園時代:他人との違いを嫌がる
    3.2 小学校時代:中国にルーツを持つことに対する意識と葛藤の出現
    3.3 中学校時代:中国にルーツを持つことに対する葛藤の顕在化
    3.4 高校時代:アイデンティティの問題に目を背ける
    3.5 大学時代:アイデンティティの確立と自己受容の形成
    4.考察
    4.1 アイデンティティの形成にネガティブな影響を与えた葛藤の要因
    4.1.1 同調圧力が強い日本文化の影響
    4.1.2 メディアによる中国のマイナスイメージの報道
    4.1.3 異文化摩擦や差別発言に対する教師の経験不足
    4.1.4 日本と中国における異文化理解の不足
    4.2 アイデンティティの形成にポジティブな影響を与えた自己受容の要因
    4.2.1 ありのままの自分を受け入れてくれる家庭環境
    4.2.2 ルーツを個性として理解してくれる仲間の存在
    4.2.3 自分と同じ境遇の子どもたちとの出会い
    おわりに

    第5章 中国延辺朝鮮族自治州の朝鮮族中学生の継承語に関する意識
      アイデンティティ形成の視点から  

    はじめ
    1.朝鮮族における継承語教育
    1.1 朝鮮語は母語? それとも継承語?
    1.2 朝鮮族の若者が置かれる異文化の形態
    1.3 本章の着眼点
    2.面接調査
    2.1 調査協力者
    2.2 調査方法
    3.結果
    3.1 朝鮮族中学生の言語選択への意識
    3.2 複数言語使用の朝鮮族文化と民族意識への影響
    3.3 朝鮮族中学生の異文化理解力と適応力への意識
    3.4 朝鮮族中学生の朝鮮語や朝鮮文化への誇り
    3.5 朝鮮族中学生の継承語使用に対する不安
    4.考察
    4.1 朝鮮語の習得と使用の実態および位置づけ
    4.2 朝鮮族中学生における継承語の習得と使用およびアイデンティティ
    4.3 多様な場で行われる朝鮮族若者の継承語習得と使用
    おわりに

    第2部 継承語により照射される日本の社会・文化・教育の諸相

    第6章 中華圏における日本語の継承とトランスナショナル空間
      仮想世界と現実世界をつなぐ言語資源  

    はじめに
    1.先行研究
    2.調査方法と調査対象
    2.1 北京における縦断調査
    2.2 北京・台北・香港における横断調査
    3.調査結果  子どもの言語習得状況
    3.1 北京における縦断調査
    3.2 北京・台北・香港における横断調査
    4.分析
    4.1 北京縦断調査データの量的分析
    4.2 北京・台北・香港の横断調査データの量的分析
    4.3 北京縦断調査データの質的分析
    4.3.1 仮想世界の言語資源
    4.3.2 現実世界の言語資源
    4.4 北京・台北・香港横断調査データの質的分析
    5.考察
    おわりに

    第7章 シンハラ語継承語教育と道徳教育を基盤とした国際人材育成教室
      保護者と子どもへのインタビューから見えてくること  

    はじめに
    1.本教室の概要
    1.1 本教室の目的と構成
    1.2 本教室におけるスケジュール及び活動
    1.3 本教室におけるこれまでの活動
    1.4 本教室における課題と今後の展開
    2.子どもと保護者へのインタビュー調査
    2.1 調査目的
    2.2 調査対象者
    2.3 調査方法
    2.4 調査結果と考察
    2.4.1 子どもたちが本教室に通う目的についての考察
    2.4.2 保護者が本教室に子どもたちを通わせる目的についての検討
    おわりに  まとめと今後の課題

    第8章 日本における継承語教室の持続的な運営
      福岡におけるベトナムルーツを持つ子ども向け継承語教室の事例から  

    はじめに
    1.先行実践報告
    2.継承語教室の持続可能性についての分析枠組み
    3.福岡におけるベトナムルーツを持つ子ども向け継承語教室設立と増加の背景
    4.福岡におけるベトナムルーツを持つ子ども向け継承語教育の実情
    4.1 日本の団体が支援するベトナム語教室
    4.1.1 ベトナムフェスティバル福岡実行委員会のベトナム語教室
    4.1.2 福岡国際子ども食堂&居場所の体験活動としてのベトナム語教室
    4.2 ベトナム政府が支援するベトナム語教室
    おわりに  福岡におけるベトナムルーツを持つ子ども向け継承語教室の増加と今後の展望

    第9章 継承語教育が日本社会を変える
      多様性を尊重する環境への転換をめざして  

    はじめに
    1.継承語と継承語教育
    1.1 多文化・多言語を背景とする児童生徒へのまなざしの不在
    1.2 将来を切り拓くことができない子どもの存在
    2.子どもの将来を支える継承語教育
    2.1 子どもの思考力の発達を支える継承語
    2.2 母語・継承語支援・教育の現状
    3.母語・継承語支援・教育の国際比較
    3.1 米国における継承語教育
    3.2 カナダの多文化主義と継承語教育
    3.3 欧州連合(EU)の複言語主義と継承語教育
    3.4 継承語教育の国際比較から示唆されること
    4.大学院での教育実践から継承語教育を考える
    4.1 PBL(Project Based Learning)型授業を通して考える地球的諸課題
    4.2 教育実践を通してみえてきた継承語教育の課題
    おわりに  社会にとっての課題と継承語教育の役割との接点

    結語 日本社会と継承語教育
      国際化とインクルーシブ教育の観点から  

    継承語教育の意義
    継承語教育の課題と提言
  • 出版社からのコメント

    過去最多となった在留外国人らと母国とをつなぐ継承語が、文化的資源として日本社会にとっても重要性を増していることをひも解く。
  • 内容紹介

    日本で過去最多となった350万人を超える在留外国人。彼らと母国とをつなぐ継承語や母語・母文化は、当事者やその家族、民族にとってのみならず、いまや日本社会にとっても重要な言語的・文化的資源となっている。そのことを様々な事例をもとにひも解いていくことが、本書のねらいである。継承語と継承語教育について、法制度・政策、文学・心理学、言語習得・学習動機、異文化コミュニケーション、継承語教育理論、教育実践、人権といった様々な領域から切り込んでいく。
  • 著者について

    松永 典子 (マツナガ ノリコ)
    九州大学名誉教授。九州大学・博士(比較社会文化)。高校教諭時代の青年海外協力隊(マレーシア・日本語教師)参加が多文化・多様性の豊かさや楽しさを知る原点となり、日本語教育、多文化共生教育に携わる。地域社会との連携活動を通して日本語指導が必要な児童生徒対象の教育研究会に参加する機会を得、子どもの日本語教育、継承語教育について学ぶ。それが縁で、「児童生徒等に対する日本語教師研修」(文化庁・現文部科学省)の運営委員やコーディネーター等、子どもの日本語支援者養成に関わる。日本社会の将来を支える子どもの教育、とりわけ日本社会の包摂性を高めるためには継承語教育が重要であると考える。

    郭 俊海 (カク シュンカイ)
    九州大学留学生センター教授。シンガポール国立大学・Ph.D(応用言語学)。二人の子どもはシンガポール生まれ、家族とともに多様な言語や文化に囲まれた生活を送る中で、多様な言語や文化への関心を深めた。家族と来日後、家庭では母語と日本語のバイリンガル教育を実践しながら、福岡市中国人コミュニテイの週末母語学校の運営にも関わるなど母語・継承語教育の実施に取り組むが、その難しさや重要さを痛感。大学院の授業では、この課題が日本社会全体にとって重要であることを認識し、院生たちとともに多言語教育や継承語教育に関する議論を深めている。

    柳瀬 千惠美 (ヤナセ チエミ)
    元九州大学大学院比較社会文化研究院特別研究者。九州大学・博士(学術)。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒後、教職等を経て、1992年から20年あまり中国北京市在住。中国人元夫との間に生まれた2人の子どもの育児で国際結婚家庭特有の問題に悩むが、「中国人男性と結婚した日本人女性の会」と出会い、同じ悩みを抱えた人たちとの交流が始まる。そこで子どもに日本語や日本文化を伝えたいという母親が集まり子ども会活動を始め、現在もその活動は健在である。自身の子育てを振り返る中で「継承語」という言葉を知り、継承語に関わる母親たちの経験を役立てたいと考え、九州大学大学院に進学。学位取得後も継承語の研究に専念するため特別研究者として在籍、現在に至る。

日本社会と継承語教育―多文化・多言語環境に育つ子どもたち の商品スペック

商品仕様
出版社名:九州大学出版会
著者名:松永 典子(共編)/郭 俊海(共編)/柳瀬 千惠美(共編)
発行年月日:2025/04/30
ISBN-10:4798503827
ISBN-13:9784798503820
判型:A5
発売社名:九州大学出版会
対象:専門
発行形態:単行本
内容:語学総記
言語:日本語
ページ数:226ページ
縦:21cm
横:15cm
厚さ:1cm
重量:350g
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