吉野百景(句集) [単行本]

吉野百景(句集) [単行本] の 商品概要

• 内容紹介

  ◆第六句集
  
  本書は吉野讃歌でも名所案内でもない。絶妙の間合いで句文が織りなす物語絵巻である。
  「題箋」吉野百景―小文は「詞書」、俳句は「絵巻」、帯は「巻緒」といったところか。
  お父様は熊野、お母様は吉野の人と聞いた。素基俳句の根源には、産土に対する懐かしさと有難さがある。
  
  帯・谷口智行
  
  ◆自選十五句
  朝日子に込みあげて鳴く初鴉
  阿闍梨とは知らず俱にす初湯かな
  花会式幼なじみの鬼の衆
  蝶とまるものゝ一つに鬼の角
  月が明るい終着駅は花の中
  花の山花の途切れは蔵王堂
  鮎を釣るむかし仙人落ちし川
  顔面に蟬の尿うく逃げられし
  若竹の一本にして輝けり
  螢のこゑ持たざれば明滅す
  いなびかり追分となる行者径
  大峯の嶺のうへなる天の川
  月白や吉野の奥は神すまふ
  寒雷や砂もて磨く杉丸太
  鬼やらひ泣かれて鬼がなだめをり

• 著者について

  山口素基 (ヤマグチソキ)
  昭和二十四年五月三十一日　奈良県吉野郡吉野町に生まれる。
  昭和四十八年大妻学院「三番町句会」入会。
  平成元年「堅香子」入会。
  平成五年「風」入会。
  平成十二年「堅香子賞」受賞、平成十四年「堅香子」同人、俳人協会会員。
  平成十四年「風」終刊。
  同年「万象」入会、平成十九年同人。
  平成二十一年「りいの」入会、同人。
  平成二十三年埼玉文芸賞準賞受賞。
  平成二十三年俳人協会埼玉県支部世話人。
  平成二十七年同事務局。
  同年埼玉県俳句連盟事務局長（副理事長）。
  同年、入間市俳句交流会代表。
  平成二十九年「運河」入会、同人。
  同年大阪俳人クラブ入会。
  同年埼玉県俳句連盟副理事長（小中学生俳句コンクール担当）。
  平成三十年第五回井月忌俳句大会伊那市長賞受賞。
  令和三年埼玉県俳句連盟参与。

吉野百景(句集) [単行本] の商品スペック