だから植物は面白い―植物園管理人とめぐる不思議で楽しい世界 [単行本]
    • だから植物は面白い―植物園管理人とめぐる不思議で楽しい世界 [単行本]

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だから植物は面白い―植物園管理人とめぐる不思議で楽しい世界 [単行本]



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出版社:築地書館
販売開始日: 2025/08/23
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だから植物は面白い―植物園管理人とめぐる不思議で楽しい世界 の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    筑波実験植物園で植物管理人を務める著者が、植物の不思議で面白い世界へとご案内。植物の上陸から約5億年、植物が進化してきた歴史に思いを馳せながら、より元気に、より長く植物たちが生きるための管理方法のほか、樹登りのコツや植物園管理人の日常についても語る。育てている植物はもちろん、公園の樹木や道端の雑草など身近にある植物がもっと好きになるエッセイ集。
  • 目次

    はじめに

    Chapter1 樹木という生き物
    空を目指す樹木たち
    世界で一番背の高い植物「セコイア」
    樹木はどこまで伸び、いくつまで生きるのか

    樹と木で「樹木」
    「生きている樹」と「資材としての木」
    維管束植物の構造

    樹が歩き出す日――今の姿から樹の動く進化を想像する
    映画に描かれた「動く樹木」たち
    樹木が歩く日は来るのか?

    樹形が意味するものとは――約五億年を貫く成長の仕組み
    枝は頂芽優勢に従って伸びる
    思考剪定という新しい樹木との向き合い方

    イチョウからひもとく植物の誕生と進化
    生命の誕生からイチョウの出現まで
    イチョウは裸子植物

    種子の中に秘められた進化の物語
    アボカドの種子をコップで育てる
    植物の種子と受精の仕組み

    ヤシの木に見る、木質性単子葉植物の面白さ
    単子葉植物の維管束
    巨大な草のショクダイオオコンニャク

    アオミドロから始まった植物たちの陸上進出記
    「クチクラ層」で乾燥から身を守る
    「フラボノイド」で紫外線を防御する

    Chapter2 水と光合成と糖
    生き物が甘いものを食べるワケ――糖とエネルギーの旅
    糖の種類とその役割
    エネルギーと生命活動の仕組み

    植物が育つために必要な元素と、糖をつくり出す仕組み
    三大肥料と植物の体づくり
    光合成の仕組み

    水は植物の中を上がる
    蒸散と根圧と風
    植物の中を上がる水のすごい性質

    植物は「蒸散」で暑さを生き抜く
    日陰の涼しさと風の涼しさ
    蒸散を行う気孔の仕組み

    気候と植物――バイオームに見る環境適応戦略
    温度と降水量は植生をつくる
    寒い地域で針葉樹が育つ理由

    陸上全体の光合成――植物が織りなす地球の水循環
    各生物圏の生産量
    森林の重要性と水の循環

    Chapter3 土の中の世界
    土の中は分解の場――植物園で見つけた命の循環
    「食べる」と「消化」の違い
    炭素をストックする

    木が土に還るとき――植物と分解者の知られざる物語
    木を分解する菌たちの世界
    セルロース目当てにやってくる虫たち

    命がめぐる土――微生物と虫たちが生み出す豊かな土壌
    落ち葉がつくる、命の循環
    土をフカフカにする土壌生物たち

    無肥料でも成長する樹木の秘密――自然の栄養供給システム
    森林の自己施肥機能
    土壌の団粒構造と栄養の保持

    根は語る――土の中の知られざる営み
    根は根園へ栄養類を提供する
    根と共生菌は二人三脚

    根っこから見る植物の意思とたくましさ
    鉢栽培と根の成長
    根の構造と植物を支える力学的仕組み

    Chapter4 植物を守る
    植物園の病虫害事情
    鳥が棲むところは毛虫が大発生しにくい
    人工的な環境にひそむ病虫害の連鎖

    進行するカシノナガキクイムシの脅威
    カシノガキクイムシとナラ枯れ
    手間に比例するカシナガ対策

    日常にひそむ生き物から地域の生態系を考える
    植物園に来る野生の動物たち
    植物園における野生動物との共存と未来

    枯れゆく樹木と向き合って――樹木の命の循環
    樹勢回復を願って行う土壌改良
    形成層が生きている限り諦めない

    樹の中を流れるものに意識を向ける――樹液が支える樹木の命
    樹液に意識を向けることの意味
    樹木内部の樹液から感じる生命の息吹

    Chapter5 植物園管理人の日常
    栽培展示は圃場栽培と一体で――自然の摂理と植物の声
    混合用土作成とストックに力を入れる
    鉢栽培は環境の選択が鍵

    情熱が咲かせる花――植物の命を繋ぐ人たち
    バラの地位を確立したジョゼフィーヌ
    規格外の植物と、それを支える人の力

    持続可能な園地管理を自然のタイムスケールから考える
    「理解」から始まるSDGs
    園地の現状維持とは植生遷移を止めること

    樹種判別とは植物の名前を探すこと
    樹種判別の基本は押し葉作成
    植物の「学名」の存在意義とは

    野菜を植物として栽培展示する
    今ある野菜は祖先たちからの贈り物
    植物園における野菜栽培の目的と重要性

    Chapter6 樹木の管理術
    ロープを使って樹に登る
    ボルダリングで知った登る動作
    ツリークライミングが樹登りの幅を広げた

    自然風剪定とは何か――自然界から出された課題
    自然風剪定を目標と定める
    経験を重ねて見えてくるもの

    大枝おろし――枝の重みと向き合う
    太い枝はいずれ折れる
    大枝おろしに潜む危険と経験で得た対処法

    チェーンソーの刃を目立てる
    チェーンソーの構造と進化の歩み
    仕事の出来は目立てで決まる

    枝はノコギリを挟み、切れた枝はこっちへ向かってくる
    挟まれない切り方を模索
    対峙して感じる樹の命

    樹はしなやかに曲がる――風に耐え、登る人の命を預かる
    枝のしなりを利用する
    動物たちの振る舞いをヒントに

    キノボリストであり続けたい
    樹登りの技術と安全のための工夫
    安全なキノボリストになるための四カ条

    Chapter7 人と植物の関わり
    生垣と自然樹形――フクギに見る樹木特性を生かした利用
    沖縄県のフクギの生垣
    生垣も自然樹形へと戻りたがる

    植物を運んできた人たち
    海の向こうからやってきた野菜
    生きた植物を運ぶ

    木材運搬の歴史――鉄砲堰から現代の物流まで
    水を使って木を運ぶ
    その木材が育った場所の二酸化炭素と水と光を運ぶ

    生態系サービスという発想――自然の機能に市場価値を追加
    植生遷移は簡単に止められない
    地球は生態系の自己修復機能に守られている

    栽培員だからこそ知っている植物の楽しみ方
    植物の面白さを積極的に探す
    植物への理解と感性を育む

    木材は水を通さない――舟、桶、江戸の水道管
    木材が暮らしで重宝されてきた理由
    リグニンは水を通さない

    燃える木と人類の進化
    燃焼のメカニズムと野火
    燃えるものから文明へ

    おわりに
    参考文献・資料
    引用文献
  • 内容紹介

    植物園管理人と一緒に、植物の不思議な暮らしぶりを覗きませんか。
    自然の中に広がる、驚きと発見の連続。
    樹木と共に生きる現場から見えてきた、植物の不思議・たくましさを、
    植物園の栽培員が現場目線で語り尽くします。

    植物は、光と水だけでなぜ育つのか?
    樹木はどうして空を目指すのか?

    本書は、国立科学博物館・筑波実験植物園の栽培員である著者が、
    30年以上にわたり樹木の剪定や園地の管理など、
    日々の仕事を通して見えてきた植物たちの驚くべき姿を、
    「現場目線」で綴ったエッセイ&サイエンス読本です。

    植物の生態や進化、水や光との関係、土の中の循環、
    さらには人と植物の歴史や、剪定・栽培技術の裏側まで、
    幅広く深く、しかし軽やかな語り口で紹介。
    科学的な知見と、自然への畏敬の念が融合した一冊です。

    「植物が動き出すとしたら?」
    「根はどんな世界を知っているのか?」
    「自然に逆らわずに剪定するには?」
    そんな問いと向き合いながら、本書は読者を植物の奥深い世界へと誘います。

    読むほどに、木々に話しかけたくなる。身近にある植物を見る目が、きっと変わります。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    二階堂 太郎(ニカイドウ タロウ)
    1970年、新潟市生まれ。山形大学農学部林学科修士課程修了。新潟県津川林業事務所に任期付職員で約一年、新潟市の「らう造景(旧:後藤造園)」に六年勤務。2005年より国立科学博物館筑波実験植物園に勤務。技能補佐員。屋外班・圃場班リーダー。樹木医、森林インストラクター。一級造園施工管理技士、一級土木施工管理技士、学芸員
  • 著者について

    二階堂太郎 (ニカイドウタロウ)
    1970年、新潟市生まれ。山形大学農学部林学科修士課程修了。
    新潟県津川林業事務所に任期付職員で約一年、新潟市の「らう造景(旧:後藤造園)」に6年勤務。
    2005年より国立科学博物館筑波実験植物園に勤務。
    技能補佐員。屋外班・圃場班リーダー。
    樹木医、森林インストラクター。一級造園施工管理技士、一級土木施行管理技士、学芸員。

だから植物は面白い―植物園管理人とめぐる不思議で楽しい世界 の商品スペック

商品仕様
出版社名:築地書館
著者名:二階堂 太郎(著)
発行年月日:2025/09/15
ISBN-10:4806716928
ISBN-13:9784806716921
判型:B6
発売社名:築地書館
対象:一般
発行形態:単行本
内容:生物学
言語:日本語
ページ数:272ページ
縦:19cm
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