はじめてのがんゲノム医療-臨床のための基礎知識 [単行本]
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はじめてのがんゲノム医療-臨床のための基礎知識 [単行本]



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出版社:南江堂
販売開始日: 2025/10/17
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はじめてのがんゲノム医療-臨床のための基礎知識 [単行本] の 商品概要

  • 目次

    【はじめに】
     本書を手に取っていただき,誠にありがとうございます.本書のタイトルを見て手に取っていただいているということは,がんゲノム医療について「よくわからないが,勉強はしてみたい」という方だと思います.本書は,がんゲノム医療の本当に最初の部分から,詳しい話まで,幅広くカバーできる構成にしています.対象は,がんゲノム医療を初めて学ぶ研修医の先生,メディカルスタッフの方から,基礎医学に苦手意識をもつ臨床医の先生としました.臨床の部分は患者さんやご家族の方,基礎の部分は医学生の方にも読んでいただける内容ではと思います.

     がんゲノム医療は難しいです.すべてを理解するには,どうしても分子生物学の知識が必要となるからです.しかし,実際には「すべてを理解はしなくてもよいが,臨床で必要な情報だけ知りたい」という先生方が大半なのではないでしょうか.看護師さんなど,メディカルスタッフの方も,同様だと思います.このため,本書は基礎的な理論は置いておいて,臨床に必要な情報だけ先にまとめました.読み進めるほど,実臨床から遠くなり,基礎医学や理屈の話にしてあります.ご自身の気になる部分だけ,読んでいただければ幸いです.

     なお,本書の著者は,有名な偉い先生ではありません.「私が書いても売れないと思いますが大丈夫ですか?」と出版社に確認したくらいです.私は,がん薬物療法の専門家というわけではなく,どちらかと言えばがんの分子生物学が専門です.がんのゲノム解析が専門というわけでもありません.そもそもお前誰なんだ,と思われている方も多いと思います.私は,「おそらく日本でただ一人,教授でもないのに自費がんゲノム外来を立ち上げた人」です.そして,自費がんゲノム検査,先進医療のがんゲノム検査開発,がんゲノム医療連携病院の運用,がんゲノム医療拠点病院の運用,と日本のがんゲノム医療の中で,経験だけは多く積んできた人です.がんゲノム検査について対応してきた患者さんは,執筆時点で1,000人ほどです.多くの患者さんと話しながら,患者さんは何がわかりにくいのか,臨床主治医の先生は何を知りたいのかなどを学んできました.その知識を,できる限りわかりやすく記載しました.がんゲノム医療を学ぶ最初の1冊として,多くの方に手に取っていただければうれしく思います.

     また,本書の内容について2点注意していただきたいことがあります.

     まず1点は,執筆時(2025年6月)の情報である,ということです.がんゲノム医療の領域は,保険収載が始まった2019年から非常に多くの変化を繰り返してきました.本書を読んでいただいている時期によっては,情報が異なる可能性がありますので,ご注意いただければ幸いです※.
    ((注※ 本書では,固形腫瘍に対するがん遺伝子パネル検査のみを対象としています.造血器腫瘍に関しては取り扱っておりませんので,ご注意ください.))

     もう1点は,著者の私見が多く入っているということです.これに関しては,逆に単著の良さだと思うので,あえて多く入れました.各種ガイドラインに書いてあることの羅列ではあまり本書の意味がありません.むしろ臨床現場の皆さんが知りたいことは,ガイドラインに書いていないような現実の部分であると思いますので,多く記載してあります.ただ,他の専門家の意見と違いそうなところに関しては,私見ですと書いてありますので,その点に留意して参考程度にとどめていただけますと幸いです.

    2025年10月
    加藤 真吾


    【あとがき】
     本書を手に取っていただき,誠にありがとうございます.本当に感謝しています.読者の皆様の情報収集にお役に立てれば幸いです.

     読者の皆様は,本書を読んで,どのような印象をおもちになられたでしょうか.やはり,治療へつながるケースが少ない,という点が一番気になる部分ではないかと思います.私自身,2016年からがんゲノム医療に関わってきて,2018年からは完全専属となり,ひたすらこの検査を出していますが,「この検査で運命をねじ曲げた」と言い切れる症例は,20例くらいでしょうか.数え方にもよりますが,やはり10%未満だと思います.

     難しいのは,完全にゼロではない,ということです.がんゲノム医療だけをやっていると,本当に奇跡のような,「これはがんゲノム検査をやらないとわからなかった」という症例に出会います.私は,90%の患者さんには「新しい治療法はありません」と説明することしかできない医師です.だからこそ,このような患者さんの存在が支えとなっています.費用対効果の面で厳しいお言葉をいただくことも多い領域ですが,「自分がその一例かもしれない」と思う患者さんの気持ちにはできるだけ応えたいと思います.

     患者さんに,自分のがん種で何%くらい薬が見つかるのか,という質問を受けることがあります.お気持ちはとてもよくわかりますが,個人的には,あまり意味がない数字かなと思っています.患者さんにとっては,自分に奇跡が起きるかどうかがすべてであり,こちらも予測できないがん種で,「奇跡の一例」が出ることもあります.完全にゼロではない,ということは実際に多くの患者さんを診ている専門家の1人として,強調しておきたいと思います.

     また,研究の世界でよく言われることですが,一般に,「ある」ことの証明よりも,「ない」ことの証明のほうが難しいです.がんゲノム検査の結果,患者さんに新しい治療法は見いだせないという結論を導くためには,それまでの工程が完璧である必要があります.すなわち,「この患者さんにはこのがんゲノムデータしかない」と言い切れるデータを取得することです.がんゲノム医療の登場により,検体管理の重要性はさらに増しました.手術や生検処置から数年たって,臨床で必要な情報を得るということは,これまでのがん医療ではあまりないことでした.患者さんによっては,外科手術が検体取得の最後のチャンスだった,というケースもあります.このような場合に,検体処理が不適切だと,数年後のがんゲノム検査を受けられないこともあります.本書を通して強調してきたことですが,データサイエンスには正しいデータの取得が大切です.本書が,所属施設の検体管理体制の見直しに,何かお役に立てればうれしく思います.

     新しい技術は,すぐに世界を変えるものではありませんが,確実に世界を変えるものだと思います.そのために,新しい技術を正しく理解して,適切に使うことが大切です.本書が,その一助となれば幸いです.


    【主要目次】
    Chapter 1 立場別がんゲノム医療のポイント
    Chapter 2 患者さんへ説明する際のポイント
    Chapter 3 がんゲノム医療の基礎知識
    Chapter 4 がん遺伝子パネル検査の基礎知識
    Chapter 5 質の高いデータの取得
    Chapter 6 がんの分子生物学の基礎知識
    Chapter 7 がんゲノム解析の基礎知識
    Chapter 8 リキッドバイオプシー
    Chapter 9 臓器横断的バイオマーカー
    Chapter 10 がんゲノム検査の種類とレポート
    Chapter 11 臓器別がんゲノム検査のポイント
    Chapter 12 データベース・用語集・参考文献
     Column 1 ニューヨークで始まった話
     Column 2 審査する部署がありません
     Column 3 8年前
     Column 4 保険適用前に診療科を新設
     Column 5 「診断」科
     Column 6 素人質問
     Column 7 保険検査の運用開始
     Column 8 がんゲノム医療拠点病院となる
     Column 9 無事出版されましたか
  • 出版社からのコメント

    がんゲノム医療を学ぶ 「最初の 1 冊」として最適な,初学者必携の入門書.Dr.ぺぺぺによる表紙・扉のイラストも必見!
  • 内容紹介

    がんゲノム医療を学ぶ 「最初の 1 冊」として最適な,初学者必携の入門書. 第一人者による,わかりやすさに徹した丁寧な語り口で, 実臨床に必要な情報からがんゲノム医療の全体像までを一挙に解説した.事前知識がなくても,自分に必要な部分を選んで読み進められる構成.SNSで大人気のDr.ぺぺぺによる表紙・扉のイラストも必見!

    【主要目次】
    Chapter 1 立場別がんゲノム医療のポイント
    Chapter 2 患者さんへ説明する際のポイント
    Chapter 3 がんゲノム医療の基礎知識
    Chapter 4 がん遺伝子パネル検査の基礎知識
    Chapter 5 質の高いデータの取得
    Chapter 6 がんの分子生物学の基礎知識
    Chapter 7 がんゲノム解析の基礎知識
    Chapter 8 リキッドバイオプシー
    Chapter 9 臓器横断的バイオマーカー
    Chapter 10 がんゲノム検査の種類とレポート
    Chapter 11 臓器別がんゲノム検査のポイント
    Chapter 12 データベース・用語集・参考文献
     Column 1 ニューヨークで始まった話
     Column 2 審査する部署がありません
     Column 3 8年前
     Column 4 保険適用前に診療科を新設
     Column 5 「診断」科
     Column 6 素人質問
     Column 7 保険検査の運用開始
     Column 8 がんゲノム医療拠点病院となる
     Column 9 無事出版されましたか

はじめてのがんゲノム医療-臨床のための基礎知識 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:南江堂
著者名:加藤真吾(著)
発行年月日:2025/10
ISBN-10:4524218084
ISBN-13:9784524218080
判型:規小
発売社名:南江堂
対象:専門
発行形態:単行本
内容:医学・薬学・歯学
言語:日本語
ページ数:240ページ
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