祖国のために死ぬこと [単行本]
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祖国のために死ぬこと [単行本]



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出版社:みすず書房
販売開始日: 2025/11/12
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祖国のために死ぬこと [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    国家に内在する宗教的=超越的理念装置を解明し、〈神秘体〉としての国家の本質にせまる。王権論集、全6編。
  • 目次

    中世政治思想における「祖国のために死ぬこと」
    国家の神秘――絶対主義の構成概念とその中世後期の起源
    「キリスト」と「国庫」
    法学の影響下での王権
    ダンテの「ふたつの太陽」
    芸術家の主権――法の格言とルネサンス期の芸術理論についての覚え書

    原注
    訳者あとがき
  • 内容紹介

    〈祖国〉の観念はいつ生まれ、そのために戦いで死ぬことがどうして神聖な行為とみなされたのか――近代国家の成立と宗教性=超越性を二重化したこの問いは、中近世の歴史家であり、二つの世界大戦を経験した著者にとって、切実な問いであった。
    12、13世紀のヨーロッパ。それまでの中世の王権が古代的な祭政一致的理念をひきずっていたのに対し、この時代に俗権としての国家は、それ自体聖性を獲得するようになった。パウロの手紙以来、教会組織は、頭であるキリストに有機的に結びつく四肢、すなわち「キリストの体」として、象徴的に理解されてきたが、この身体の隠喩が、王を頭とする「神秘体」としての国家という政治理念に転用されるようになったのである。そして全体の体の健康のためには四肢も切断されうるという比喩にしたがって、祖国のための死が、国家という永久不変の神秘体を防衛する聖なる行為とみなされるようになる。
    本書は『王のふたつの身体』などで知られる歴史家カントロヴィッチの代表的6論文を集成した。わが国の王権や国家の象徴儀礼をめぐる研究にも、大いなる刺戟をあたえる書となろう。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    カントロヴィッチ,エルンスト(カントロヴィッチ,エルンスト/Kantorowicz,Ernst Hartwig)
    1895‐1963。1895年、ドイツ領ポーゼン(現在のポーランドのポズナニ)に生まれる。第一次大戦では祖国のために進んで志願兵となり、戦後も左翼を鎮圧する軍で闘うなど、根っからのドイツの愛国主義者であった。ハイデルベルク大学での詩人ゲオルゲとの出会いは大きく、その影響下で1927年、処女作『皇帝フリードリヒ二世』を発表、1932年にはフランクフルト大学の正教授に就いた。しかし翌1933年、ヒットラー政権下でのユダヤ人公職追放に抗議し、翌年辞任、「水晶の夜」事件後にはアメリカ亡命を余儀なくされた.1939年からカリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとり、反コミュニズムの嵐に巻き込まれた1950年代、プリンストン大学高等研究所の教授になった。1963年歿

    甚野 尚志(ジンノ タカシ)
    1958年福島県に生まれる。1980年東京大学文学部西洋史学科卒業。同大学院を経て、1983年京都大学人文科学研究所助手、1990年東京大学教養学部助教授、現在、早稲田大学文学学術院教授。ヨーロッパ中世史専攻
  • 著者について

    エルンスト・カントロヴィッチ (エルンスト カントロヴィッチ)
    (Ernst Hartwig Kantorowicz)
    1895年、ドイツ領ポーゼン(現在のポーランドのポズナニ)に生まれる。第一次大戦では祖国のために進んで志願兵となり、戦後も左翼を鎮圧する軍で闘うなど、根っからのドイツの愛国主義者であった。ハイデルベルク大学での詩人ケオルゲとの出会いは大きく、その影響下で1927年、処女作『皇帝フリードリヒニ世』を発表、1932年にはフランクフルト大学の正教授に就いた。しかし翌1933年、ヒットラー政権下でのユダヤ人公職追放に抗議し、翌年辞任、「水晶の夜」事件後にはアメリカ亡命を余儀なくされた。1939年からカリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとり、反コミュニズムの嵐に巻き込まれた1950年代、プリンストン大学高等研究所の教授になった。1957年には主著『王のふたつの身体――中世政治神学の研究』が刊行されている。1963年歿。遺言には「出版可能なかたちにされていない遺稿を死後に出版してはならない」とあった。
    *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

    甚野尚志 (ジンノ タカシ)
    (じんの・たかし)
    1958年福島県に生まれる。1980年東京大学文学部西洋史学科卒業。同大学院を経て、1983年京都大学人文科学研究所助手、1990年東京大学教養学部助教授、現在、早稲田大学文学学術院教授。ヨーロッパ中世史専攻。著書『隠喩のなかの中世――西洋中世における政治表徴の研究』(弘文堂、1992)、『中世の異端者たち』(山川出版社、1996)、『中世ヨーロッパを生きる』(共編、東京大学出版会、2004)、『十二世紀ルネサンスの精神――ソールズベリのジョンの思想構造』(知泉書館、2009)ほか。
    *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

祖国のために死ぬこと [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:みすず書房
著者名:エルンスト カントロヴィッチ(著)/甚野 尚志(訳)
発行年月日:2025/11/10
ISBN-10:4622098261
ISBN-13:9784622098263
判型:B6
発売社名:みすず書房
対象:教養
発行形態:単行本
内容:外国歴史
言語:日本語
ページ数:232ページ
縦:20cm
重量:335g
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