穀物の近代東アジア経済史 [単行本]

穀物の近代東アジア経済史 [単行本] の 商品概要

• 目次

  序章　近代東アジア穀物市場の再編（篠根拓人）
  第1章　近代東アジア米穀市場における多角的供給構造（篠根 拓人）
  第2章　アジア太平洋の小麦市場と日本商社（谷ヶ城 秀吉）
  第3章　両大戦間中国における湖南米流通
  　　　　―長沙・上海市況を事例に（篠根 拓人）
  第4章　朝鮮・咸鏡南道の輸入粟市場と鉄道拡張・工業化・農業生産（竹内 祐介）
  第5章　朝鮮米と東京・大阪・熊本米穀市場と価格形成（前田 廉孝)
  終章　総括と展望（前田 廉孝）

• 出版社からのコメント

  20世紀初頭の東アジアの穀物流通網の全体像を把握

• 内容紹介

  本書は、戦前日本の東アジアにおける穀物の生産・流通・価格形成を、植民地政策や都市化と絡めて多角的に解明する研究書。港湾統計・商社史料・鉄道データなどを駆使し、「帝国日本」経済圏の食糧調達の自立過程を実証的に描き出した1冊。

• 著者について

  篠根拓人 (シノネタクト)
  慶應義塾大学経済学部准訪問研究員
  主要業績：「 1920 年代上海米穀市場における外米流通―米穀流入の短期的変動要因に関する検討」『社会経済史学』85(1)，2019 年，27-47 頁
  
  前田廉孝 (マエダキヨタカ)
  博士（経済学）慶應義塾大学
  慶應義塾大学文学部人文社会学科史学系日本史学専攻准教授
  主要業績： “Market-based financing for small corporations during early industrialisation: The case of salt corporations in Japan, 1880s-1910s,” Business History 65(3), 2023, pp.502-524；『醸造業の展開と地方の工業化―近世・近代日本の地域経済』慶應義塾大学出版会，2023 年（共著）；『塩と帝国―近代日本の市場・専売・植民地』名古屋大学出版会，2022 年；“The futures premium and rice market efficiency in prewar Japan,” Economic History Review 71(3), 2018, pp. 909-937 (co-authored)
  
  谷ヶ城秀吉 (ヤガシロヒデヨシ)
  博士（学術）早稲田大学
  専修大学経済学部教授
  主要業績：『 戦前期日本の総合商社―三井物産と三菱商事の組織とネットワーク』東京大学出版会，2023 年（共著）；『国際人的資源管理の経営史―戦前期日本商社の豪州羊毛ビジネス』日本経済評論社，2022 年（共著）；『国策会社の経営史―台湾拓殖から見る日本の植民地経営』岩波書店，2021 年（共著）；『帝国日本の流通ネットワーク―帝国内市場の形成と流通機構の変容』日本経済評論社，2012 年
  
  竹内祐介 (タケウチユウスケ)
  博士（経済学）京都大学
  東京都立大学経済経営学部准教授
  主要業績：「 植民地経営と鉄道貨物輸送―専売制下における朝鮮煙草流通の予備的考察『」歴史評論』884，2023 年，44-54 頁；『日本近・現代史研究入門』岩波書店，2022年（共著）；『帝国日本と鉄道輸送―変容する帝国内分業と朝鮮経済』吉川弘文館，2020 年；『都市から学ぶアジア経済史』慶應義塾大学出版会，2019 年

穀物の近代東アジア経済史 [単行本] の商品スペック