とことん読み解く血算―この数字は何を伝えようとしているのか? [単行本]
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とことん読み解く血算―この数字は何を伝えようとしているのか? [単行本]



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出版社:南江堂
販売開始日: 2026/04/03
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とことん読み解く血算―この数字は何を伝えようとしているのか? の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    その数字には、理由がある。読み解ければ、診療が変わる。
  • 目次

    【書評】
    「血算に関わるすべての方へ」
     神田善伸先生編集『とことん読み解く「血算」-この数字は何を伝えようとしているのか?』は,血算を「疾患の結果」として読むのではなく,「血算そのもの」から臨床推論を組み立てる力を養う一冊である.研修医や非血液内科医向けの体裁をとっているが,内容は決して入門書ではない.むしろ血液内科をある程度学んだ読者ほど,そのおもしろさと奥深さを実感できるだろう.血算を眺めながらあれこれ考えることが好きな人間にとっては,ページをめくるたびに思考を刺激される.

     近年は多数の検査を同時に提出し,異常な項目から疾患を絞り込む診療を目の当たりにすることが増え,残念に思っていたところであった.しかし本書は,最も基本的な検査である血算に含まれる豊富な情報を丁寧に読み解き,そこから鑑別診断を組み立てていく姿勢の重要性をあらためて教えてくれる.必要最小限の検査で診断へ迫ろうとする血液内科医らしい思考過程が随所に示されており,血算という検査の奥深さを再認識させられる.

     私は当初,「血算についての本といえば症例中心の解説書だろう」と想像していた.しかし実際には,前半で血算の各項目が徹底的に掘り下げられ,後半の症例提示は控えめである.この構成こそが本書の特徴であり,「疾患から血算を学ぶ」のではなく,「血算から疾患を考える」視点を読者に与えてくれる.第Ⅰ章は血算が大好きな血液専門医向け,第Ⅱ章は血液専攻医や血液に関心の高い内科医向け,第Ⅲ章は血算を体系的に学びたい研修医や非血液内科医師向けと感じた.そして第Ⅳ章のケーススタディは,そのまま血液専門医試験や総合内科専門医試験の問題として出題されても不思議ではない完成度である.

     本書はコンパクトな装丁ながら内容は驚くほど濃密である.臨床業務で血算を扱わない医師はいないことから,すべての医師にとって必要な参考書であるとともに,とくに専門医試験の受験者には格好の学習教材となるだろう.また,検査技師さんなどにとっても日々目にしている血算データの臨床的意義をより深く理解する機会となり,血算測定機器を扱う企業の方々にとっても,測定された数値が診療現場でどのように解釈され,診断へ結びついていくのかを知るうえで有益と思われる.

     私自身,読み終えた直後に本書を参考にして医学生向けの試験問題を作成した.また,日々の診療では診断に至らないまま経過を追っている血算異常の患者さんに遭遇することがあるが,本書を読みながら「次はこんな検査を追加してみよう」「こういう病態も考えられるのではないか」と新たな発想が次々と湧いてきた.単なる知識の整理に留まらず,実際の診療を前に進めるヒントを与えてくれる点も本書の大きな魅力である.

     医学は日進月歩で向上し,新たな検査法や治療法が次々と登場する.しかし,血算から病態を読み解くという営みは,そうした変化のなかでも普遍性の高い領域である.本書も今後改訂を重ねることはあっても,その根幹となる考え方は大きく変わらないだろう.だからこそ本書は単なる「今読む本」ではなく,これから先も長く読み継がれる一冊になるのではないかと思う.すべての医師に血算で迷った際に引く「辞書」として手元に置いてほしい一冊であり,血液内科医として15年余り診療に携わってきた私のようなものでも,新たな発見と知的な楽しさを与えてくれる好著であった.

    臨床雑誌内科138巻3号(2026年9月号)より転載
    評者●由井俊輔(日本医科大学付属病院 血液内科 輸血部長/上野御徒町こころみクリニック 院長)


    【序文】
     血算は血液疾患のみならず,さまざまな疾患のスクリーニングに有用な検査である.白血球数,赤血球数,ヘモグロビン濃度,血小板数といった基本項目だけでも多くの情報が得られるが,視点を少し広げると,一般的な自動血球計数装置で出力される平均赤血球容積(MCV),赤血球分布幅(RDW),血小板分布幅(PDW) などの指標も診断に寄与することが少なくない.さらに,血液疾患が疑われる場合には,より詳細な検査項目の評価が重要となる.網赤血球絶対数は骨髄における赤血球産生の状況を反映する指標であり,貧血の鑑別診断には欠かせない.また,あらゆる血液疾患において,白血球分画は少なくとも一度は確認しておくべき検査項目である.

     本書は,一般内科医が日常診療で遭遇する血液疾患を念頭に構成されている.Ⅰ章では「血算を読み解くための基本知識」として,赤血球・白血球・血小板それぞれに関連する検査値の読み方,骨髄検査を行うべき状況とその結果の解釈,さらに速やかに専門医へ紹介すべき異常所見について解説している.続くⅡ章では,血算異常から想起すべき疾患や鑑別診断の進め方について,一般内科医にも理解しやすい形で整理した.Ⅲ章では,妊娠中や肝・腎障害など,血液疾患以外のさまざまな状況でみられる血算異常の考え方を取り上げている.最後のⅣ章ではケーススタディを通じて,より具体的な臨床場面における血算異常への対応について,臨場感のある解説が展開されている.

     本書は辞書的に参照することもでき,また通読することで血算に関する知識を体系的に整理することも可能である.一般内科診療,あるいは血液専門外の診療において,血算をより深く理解し,日常診療に活かすための一助となれば幸いである.

    2026年2月
    神田善伸
  • 内容紹介

    血算(血球数算定検査)の数値に潜むサインを拾い上げる――“気づける医師”への第一歩をこの1冊から.
    どの数値に注意すべきか,異常値の背景にはどのような病態が潜んでいるのか,鑑別の勘所や見落としやすいポイントはどこにあるのかをコンパクトに解説.明日からの診療に応用できるすべての医師にオススメしたい実践ガイド.

    【目次】
    Ⅰ章 血算を読み解くための基本知識
     1 赤血球関連検査値を読み解く
     2 白血球関連検査値を読み解く
     3 血小板関連検査値を読み解く
     4 末梢血塗抹標本を読み解く
     5 骨髄穿刺・生検を読み解く
     6 すぐに専門医に紹介すべき血算異常

    Ⅱ章 血算の異常から始まる鑑別診断
     1 貧血の鑑別診断
     2 赤血球増多の鑑別診断
     3 好中球増多の鑑別診断
     4 好酸球増多の鑑別診断
     5 リンパ球増多の鑑別診断
     6 好中球減少の鑑別診断
     7 幼若細胞出現の鑑別診断
     8 異型リンパ球出現の鑑別診断
     9 血小板増多の鑑別診断
     10 血小板減少の鑑別診断
     11 複数系統の血球減少の鑑別診断

    Ⅲ章 さまざまな状況における血算の異常
     1 妊娠中の血算の異常
     2 低栄養,摂食障害における血算の異常
     3 腎障害における血算の異常
     4 肝障害における血算の異常
     5 膠原病における血算の異常
     6 内分泌疾患における血算の異常

    Ⅳ章 ケーススタディ
     Case 1 胃切除後の正球性貧血
     Case2 鉄欠乏のない小球性貧血
     Case 3 形態異常,LD上昇を伴う大球性貧血
     Case 4 人工弁留置後の貧血,血小板減少
     Case 5 SARS‒CoV‒2ワクチン接種後の血小板減少
     Case 6 胸部異常陰影を伴う血小板増多症
     Case 7 発熱,紫斑を伴う好酸球増多
     Case 8 播種性血管内凝固を伴う汎血球減少

とことん読み解く血算―この数字は何を伝えようとしているのか? の商品スペック

商品仕様
出版社名:南江堂
著者名:神田 善伸(編)
発行年月日:2026/04
ISBN-10:4524272887
ISBN-13:9784524272884
判型:規小
発売社名:南江堂
対象:専門
発行形態:単行本
内容:医学・薬学・歯学
言語:日本語
ページ数:193ページ
縦:21cm
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