流鏑馬の研究―騎射の礼制史 [単行本]
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流鏑馬の研究―騎射の礼制史 [単行本]



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出版社:思文閣出版
販売開始日: 2026/03/05
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流鏑馬の研究―騎射の礼制史 [単行本] の 商品概要

  • 要旨(「BOOK」データベースより)

    流鏑馬―疾走する馬上から矢を放つこの技芸は、武芸であり、同時に神事でもあり、日本史において特異な位置を占めてきた。本書は、その源流たる古代の「薬猟」前史から、鎌倉幕府の最重要儀礼へと至る過程を、史料に基づいて精緻に解き明かす。中世に数多く存在した儀礼のなかで、なぜ流鏑馬こそが武家文化を象徴する儀礼へと昇りつめ、そして急速に姿を消したのか。その背景を探ることで、中世武家政権のアイデンティティと世界観が鮮やかに浮かび上がる。流鏑馬史上初の総合的考察によって、中世儀礼研究に新機軸を打ち立てる。
  • 目次

    緒 言─執筆意図と問題設定
    第一章 古代日本の端午節騎射の成立と薬猟─五月五日に騎射する意義の東アジア的源流─
     緒 言
     一 端午節の諸行事と古代中国の節日攘災習俗
     二 五月節における騎射の導入
     三 倭国の五月五日射猟と東アジア国際環境
     結 語

    第二章 古代国家における端午節(五月五日節)騎射・貢馬行事の確立
     緒 言
     一 飛鳥期の萌芽─過渡的・単発的形態と天武・持統の軍備監察
    二 奈良期の講武─対蝦夷戦争調練と端午節騎射
    三 平安初期の定立─三十八年戦争と馬射(騎射)
    四 平安初期の整備─唐風化と端午節諸行事の合流
    五 平安初期の完成─諸国牧貢馬・競馬との結合と穏座的六日儀
    結 語

    第三章 五月節(端午節)騎射の廃絶と小五月の成立・変容・廃絶
     諸 言
     一 五月節騎射の低迷と廃絶─貴人の死と節会の矛盾
     二 小五月成立の諸前提─騎射分離・手結独立・駒牽成立
     三 小五月の沿革─五月五日騎射の最終準備と節会代替
     結 語─小五月の神事化・御霊会と上皇の小五月

    第四章 京都における流鏑馬行事の成立とその要因─摂関家騎射・競馬と永長の大田楽─
     緒 言
    一 摂関家騎射・競馬・流鏑馬─五月節会(小五月節代・臨時小五月節会)の代替的継承
    二 衛府の五月節会系騎射と地方武者(武士)の流鏑馬
    三 騎射の練武装束と流鏑馬の狩装束
    四 嘉保三年の流鏑馬成立─素地は摂関家の小童部騎射、契機は永長の大田楽
    結 語

    第五章「ヤブサメ」「流鏑馬」の語源と考案者─東国方言と紀伝儒─
     緒 言
     一 漢語「流鏑」と鏑矢の関係再考─語源と語史
     二 方言「ヤブサメ」の語源─鏑(発音器)の東国方言「ヤブサ/イブサ」
     三 漢字表記「流鏑馬」の考案と紀伝儒大江匡房
     結 語

    第六章 流鏑馬の恒例神事化と治天の祭礼─京郊・諸国諸社への伝播経路─
    緒 言
     一 治天の祭礼と流鏑馬─〝王者の官軍練武〟へ
     二 京郊流鏑馬と諸国有力神社流鏑馬の先後関係
    三 院政期の京郊・畿内神社の小五月・流鏑馬
    結 語─院政と武士の時代の節日官軍練武

    第七章 鎌倉幕府流鏑馬研究の論点整理─〝現代版中華思想〟の克服─
     緒 言─宙に浮いた研究史
    一 流鏑馬は呪力・身分・京風権威・国家権力・軍事力を誇示したか
    二 秀郷流弓馬故実と秀郷将軍権威の混同
    三 〈伝統的弓馬術に不得手な東国の偽物武士〉説
    四 〈京都は正統・本物・上等・フェア、東国は異端・偽物・下等・アンフェア〉説
    結 語

    第八章 鎌倉幕府の基礎アイデンティティ─終わりなき戦時を生きる勇士の軍営─
     緒 言
    一 鎌倉幕府のアイデンティティ問題
    二 基礎アイデンティティの成立─終わりなき戦時を生きる勇士の軍営
    三 基礎アイデンティティの純化─文士御家人への勇士化圧力
    四 基礎アイデンティティの核心─有事に備えて国家が維持する最高水準勇士集団
     結 語

    第九章 鎌倉幕府の対外アイデンティティ─唯一の国土警衛機関─
     緒 言
    一 唯一の棟梁格「源氏平氏の輩」の生き残り
     二 頼朝の「朝の大将軍」自覚と「大将軍号」所望
    三 頼朝の大将軍常置構想と「武家」─対外アイデンティティの確立
     結 語

    第十章  源頼朝の弓馬故実整備と鎌倉幕府の流鏑馬─建久五年検討会の再検討─
     緒 言─流鏑馬と武士論
    一 頼朝の流鏑馬故実検討会の焦点─実技議論の不在
    二 故実検討会の実相と影響力─西行の京風武芸故実は聞き流された
    三 「東国射手」への期待と東国独自の弓馬芸
    四 東国弓馬芸の超高度技能──小笠懸と流鏑馬
     結 語─未遂に終わった住吉社奉納流鏑馬と頼朝の将軍辞任問題

    第十一章  軍神接待としての流鏑馬─勇士たる基礎アイデンティティの維持行為─
     緒 言
    一 鎌倉幕府の基礎アイデンティティと流鏑馬
    二 鎌倉幕府の軍神祭祀と超高度技能
    三 鎌倉幕府における神事武芸と遊興武芸
    結 語

    第十二章  鎌倉幕府における流鏑馬役の諸相と流鏑馬の衰退
     緒 言─中期鎌倉幕府の流鏑馬と衰亡を招く制度化
    一 関東御公事(御家人役)流鏑馬役
    二 流鏑馬役の負担感と対捍の常態化
    結 語

    第十三章 執権北条時頼による鎌倉幕府アイデンティティ再構築─流鏑馬・武芸奨励と《礼》─
     緒 言
    一 執権政治・得宗政治の進展と流鏑馬
    二 時頼の武芸奨励と御家人の武芸不習熟
    三 時頼の武芸奨励と親王将軍擁立の国家構想
     四 時頼による原理主義的な将軍・幕府の原点回帰志向
     五 鎌倉幕府における流鏑馬の励行と規格の確立
    結 語

    第十四章  南北朝・室町期の流鏑馬役と諸国諸社─守護所が賦課する公方役─ 
     緒 言─流鏑馬衰亡過程と鎌倉・室町幕府の差異
    一 南北朝・室町期の流鏑馬神事─中央の廃絶と地方の継続
    二 流鏑馬役の「公方役」化と将軍権力・守護領国支配
    三 守護領国化の進展における流鏑馬役の再発見・再利用
     結 語─守護の存否が明暗を分けた東寺領荘園と春日若宮

    第十五章  幕府流鏑馬行事の廃絶─守護神転換・秘事口伝化・戦国─
     緒 言
    一 問題の再設定─流鏑馬固有・室町幕府固有の衰退理由
    二 流鏑馬はなぜ室町幕府行事にならなかったか─室町殿の天神信仰
    三 流鏑馬故実の秘事口伝化と流鏑馬の廃絶
    四  幕府故実家系流鏑馬の廃絶と地方諸社の流鏑馬模倣芸能の存続
    結 語─真の〝終わりなき戦時〟が秘事口伝化した流鏑馬を滅ぼす

    第十六章  江戸幕府における流鏑馬の〝復元〟と〝伝統〟の創作─小笠原家・赤沢家の系譜事蹟の虚実─
     緒 言─徳川吉宗による流鏑馬〝復元〟の失敗
    一 京都小笠原家の存続と近世流鏑馬
    二 赤沢系「小笠原」家の出現と近世流鏑馬
    三 赤沢系「小笠原」家の史実と虚構
    結 語─京都小笠原家末裔に代位する赤沢系「小笠原」家

    附 録 京都小笠原家後裔熊本藩士小笠原家系図

    結論と展望
     一 各章の結論と総合的結論
     二 展  望
  • 内容紹介

    流鏑馬――疾走する馬上から矢を放つこの技芸は、武芸であり、同時に神事でもあり、日本史において特異な位置を占めてきた。本書は、その源流たる古代の「薬猟」前史から、鎌倉幕府の最重要儀礼へと至る過程を、史料に基づいて精緻に解き明かす。中世に数多く存在した儀礼のなかで、なぜ流鏑馬こそが武家文化を象徴する儀礼へと昇りつめ、そして急速に姿を消したのか。その背景を探ることで、中世武家政権のアイデンティティと世界観が鮮やかに浮かび上がる。
    流鏑馬史上初の総合的考察によって、中世儀礼研究に新機軸を打ち立てる。
  • 著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    桃崎 有一郎(モモサキ ユウイチロウ)
    1978年生。慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻後期博士課程単位取得退学、博士(史学)、武蔵大学人文学部教授
  • 著者について

    桃崎有一郎 (モモサキユウイチロウ)
    1978年生. 慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻後期博士課程単位取得退学, 博士(史学). 武蔵大学人文学部教授. 著書に『中世武士団 偽りの血脈―名字と系図に秘められた企て』(講談社, 2025年), 『鎌倉幕府礼制史―儀礼論と組織論』(思文閣出版, 2024年)『礼とは何か─日本の文化と歴史の鍵』(人文書院, 2020年), 『平安京はいらなかった─古代の夢を喰らう中世─』(吉川弘文館, 2016年), 『中世京都の空間構造と礼節体系』(思文閣出版, 2010年)ほか。

流鏑馬の研究―騎射の礼制史 [単行本] の商品スペック

商品仕様
出版社名:思文閣出版
著者名:桃崎 有一郎(著)
発行年月日:2026/02/25
ISBN-10:4784221301
ISBN-13:9784784221301
判型:A5
発売社名:思文閣出版
対象:専門
発行形態:単行本
内容:日本歴史
言語:日本語
ページ数:672ページ
縦:21cm
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