組曲虐殺（集英社） [電子書籍]

組曲虐殺（集英社） [電子書籍] の 商品概要

• 「……絶望するには、いい人が多すぎる。希望を持つには、悪いやつが多すぎる」この国のありようを憂い、虐げられた人々のために、『蟹工船』や『党生活者』などの傑作を発表し、ペンを武器に国家権力に闘いを挑んだプロレタリア作家・小林多喜二。29歳という、その早すぎる死までの波乱の数年間を描く評伝劇。多喜二、その姉、故郷に残した恋人、偽装夫婦となる女同志、執拗に追跡する特高刑事……笑いと涙のなかに、登場人物たちそれぞれが胸に抱える苦しみや夢が浮かび上がる。官憲によって虐殺された多喜二の死の先に見えたものは何か？　格差と閉塞感にあえぐ現在の私たちは、「あとにつづくものを信じて走れ」と叫ぶ多喜二の理想を忘れてはいないか？　井上ひさし最期の戯曲にして未来へのメッセージに満ちた傑作。
  

• 目次

  第一幕　一　プロローグ「代用パン」/二　ロープ/三　食パン/四　独房からのラヴソング/五　蟇口/第二幕　六　パブロフの犬/七　二つのトランク/八　胸の映写機/九　唄にはさまれたエピローグ
  

組曲虐殺（集英社） [電子書籍] の商品スペック