私はドミニク（合同出版） [電子書籍]

私はドミニク（合同出版） [電子書籍] の 商品概要

• 彼は14歳だった。ブロークンな英語を話し、ちょっとした詩を書き、私の腕にぶら下がるのが好きな少年だった。彼、リチャードはマニラのストリートチルドレン、つまり路上で生活する子どもだった。
  リチャードは、マニラの街角で車に轢かれ14年の生涯を閉じた。事故のときも恐らくシンナーなどで泥酔していたのだろうと思われる。
  もっと別の世界で、別の街で、別の人びとに囲まれていたなら。リチャードは生き続けることができるはずだった。誰かが愛情をもって彼に接していたなら。リチャードは死なずに済むはずだった。
  彼の命の重みを思いながら、この本を書き進めたい。（本文より）
  

• 目次

  はじめにに代えて 3
  １．「非営利団体？」 8
  ２．他者との出会い 11
  ３．国境なき医師団（ＭＳＦ）に参加 15
  ４．１９８４年、エチオピア 18
  ５．日本へ 25
  ６．ラスト・フロンティア 31
  ７．１９９５年1月17日 35
  ８．青少年向けプロジェクト 41
  ９．小さな５円玉 47
  10．五つの命 51
  11．隅田川のほとり 60
  12．初めてベトナムの地を踏む 65
  13．再びホーチミンシティへ 70
  14．なぜ「国境なき子どもたち（ＫｎＫ）」を？ 74
  15．共に成長するために 80
  16．トラフィックト・チルドレン 87
  17．マニラの刑務所 92
  18．天使たちの墓場 101
  19．スモーキーマウンテン 109
  20．２００４年12月27日、東京 115
  21．２００５年1月、バンダ・アチェ 124
  22．コロマンデル海岸 127
  23．ラスト・フロンティア／東ティモール 131
  24．絹への情熱 138
  25．ヒマラヤのふもとで 144
  26．エルサレムの壁 153
  27．何年かペンを取らずにいた間に 157
  28．２０１１年3月11日 161
  29．月曜の朝、東京にて 164
  30．被災地へ向かう 168
  31．岩手 171
  32．蛍 175
  33．教育委員会 177
  34．普段着のヒーローたち 181
  35．東京へ戻って 183
  36．２０１１年8月、インターネット上で見たビデオ映像 186
  37．仮設住宅を巡回する移動型子どもセンター 189
  38．福島 193
  39．太平洋の水 197
  40．バンコク、夏 198
  41．もう一つの悲劇 200
  42．ザアタリ 204
  43．岩手へ、そしてまた別のどこかへ 209
  謝辞 212
  

私はドミニク（合同出版） [電子書籍] の商品スペック