密航のち洗濯(柏書房) [電子書籍]
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密航のち洗濯(柏書房) [電子書籍]

宋 恵媛(著者)田川 基成(著者)望月 優大(著者)
価格:¥1,980(税込)
ゴールドポイント:396 ゴールドポイント(20%還元)(¥396相当)
フォーマット:
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出版社:柏書房
公開日: 2024年02月10日
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密航のち洗濯(柏書房) [電子書籍] の 商品概要

  • 〈密航〉は危険な言葉、残忍な言葉だ。だからこれほど丁寧に、大事に、すみずみまで心を砕いて本にする人たちがいる。書き残してくれて、保存してくれて、調べてくれて本当にありがとう。100年を超えるこのリレーのアンカーは、読む私たちだ。心からお薦めする。
    ――斎藤真理子さん(翻訳者)

    本書を通して、「日本人である」ということの複雑さ、曖昧さ、寄る辺のなさを、多くの「日本人」の読者に知ってほしいと切に願います。
    ――ドミニク・チェンさん(早稲田大学文学学術院教授)

    【本書の内容】
    1946年夏。朝鮮から日本へ、
    男は「密航」で海を渡った。
    日本人から朝鮮人へ、
    女は裕福な家を捨てて男と結婚した。
    貧しい二人はやがて洗濯屋をはじめる。

    朝鮮と日本の間の海を合法的に渡ることがほぼ不可能だった時代。それでも生きていくために船に乗った人々の移動は「密航」と呼ばれた。

    1946年夏。一人の男が日本へ「密航」した。彼が生きた植民地期の朝鮮と日本、戦後の東京でつくった家族一人ひとりの人生をたどる。手がかりにしたのは、「その後」を知る子どもたちへのインタビューと、わずかに残された文書群。

    「きさまなんかにおれの気持がわかるもんか」

    「あなただってわたしの気持はわかりません。わたしは祖国をすてて、あなたをえらんだ女です。朝鮮人の妻として誇りをもって生きたいのです」

    植民地、警察、戦争、占領、移動、国籍、戸籍、収容、病、貧困、労働、福祉、ジェンダー、あるいは、誰かが「書くこと」と「書けること」について。

    この複雑な、だが決して例外的ではなかった五人の家族が、この国で生きてきた。

    蔚山(ウルサン)、釜山、山口、東京――
    ゆかりの土地を歩きながら、100年を超える歴史を丹念に描き出していく。ウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』初の書籍化企画。

    【洗濯屋の家族】
    [父]尹紫遠 ユン ジャウォン
    1911‐64年。朝鮮・蔚山生まれ。植民地期に12歳で渡日し、戦後に「密航」で再渡日する。洗濯屋などの仕事をしながら、作家としての活動も続けた。1946-64年に日記を書いた。

    [母]大津登志子 おおつ としこ
    1924‐2014年。東京・千駄ヶ谷の裕福な家庭に生まれる。「満洲」で敗戦を迎えたのちに「引揚げ」を経験。その後、12歳年上の尹紫遠と結婚したことで「朝鮮人」となった。

    [長男]泰玄 テヒョン/たいげん
    1949年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校、上智大学を経て、イギリス系の金融機関に勤めた。

    [長女]逸己 いつこ/イルギ
    1951年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校を経て、20歳で長男を出産。産業ロボットの工場(こうば)で長く働いた。

    [次男]泰眞 テジン/たいしん
    1959‐2014年。東京生まれ。兄と同じく、上智大学卒業後に金融業界に就職。幼い頃から体が弱く、50代で亡くなった。
  • 目次

    プロローグ

    密航 1946
     関釜のあいだの海/蔚山からの密航船/K村の警防団/下関での感染拡大/仙崎港の朝鮮人たち/1946年のコレラ禍


    第1章 植民地の子ども
    1 朝鮮 1911‐24
     鯨のまち長生浦/方魚津の日本人町/蔚山の市街地/江陽里の老人たち/対馬の先へ/植民地都市釜山
    2 日本 1924‐44
     関東大震災後の横浜で/東京で短歌に出会う/15年後の帰郷/ふたたび江陽里にて/東京に戻る/結婚と徴用
    3 朝鮮 1944‐46
     朝鮮に逃げる/妻との旅(1)東京から釜山へ/妻との旅(2)釜山から兼二浦へ/1945年8月15日/妻との旅(3)38度線南下/帝国崩壊後の釜山/妻との旅(4)日山津から日本へ

    送還 1946
     失敗した密航/ひと月遅れのコレラ猖獗/仙崎、佐世保、博多のコレラ船/針尾収容所から大村収容所へ

    第2章 洗濯屋の家族
    1 尹紫遠 ユン ジャウォン
     密航のち、18年の人生/自分ひとりの部屋/多摩川を泳いで渡る/故郷の戦争、弟の虐殺/横浜の検閲生活/売血もできない/米兵と黒人兵/洗濯屋のぬかるみ/ときどき作家/テープレコーダー
    2 大津登志子 おおつ としこ
     満洲から38度線へ/朝鮮人との結婚/日本人と朝鮮人のあいだで/夫の日記と広島の教会
    3 泰玄 テヒョン たいげん
     Money, money, money/中目黒の外国人たち/朝鮮学校の頃/夜間学校と祖国訪問団/国籍と永住の葛藤/三菱重工爆破と朴正煕暗殺
    4 逸己 いつこ イルギ
     歴史を準備する人/女性でロボット屋で/混乱する国籍/差別と暴力と/少数者の痕跡

    エピローグ
    補遺 密航の時代

    参考文献

密航のち洗濯(柏書房) [電子書籍] の商品スペック

シリーズ名 密航のち洗濯
書店分類コード U660
Cコード 0095
出版社名 柏書房
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紙の本のISBN-13 9784760155569
ファイルサイズ 58.1MB
著者名 宋 恵媛
田川 基成
望月 優大
著述名 著者

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