不合理な原子力の世界(五月書房新社) [電子書籍]
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不合理な原子力の世界(五月書房新社) [電子書籍]

大場恭子(著者)杉原修(著者)松井亮太(著者)
価格:¥1,980(税込)
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出版社:五月書房新社
公開日: 2024年04月26日
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不合理な原子力の世界(五月書房新社) [電子書籍] の 商品概要

  • 原子力の世界(原子力業界)は、一般の人から縁の遠い謎めいた世界。福島原発事故が起きるまで、日本の原子力関係者は「原発で大事故は絶対起こらない」と本気で信じていた。そのような原子力関係者のリアルな生態系を、行動科学(認知バイアスや集団心理)と技術者倫理の研究者らがわかりやすく解説する。

    様々な原子力関係者のインタビューを通じて見えてきたのは、人間には到達できないゼロリスクや無謬(むびゅう)を追い求めた結果、皮肉なことに安全対策が疎かになったという複雑なストーリー。
    ゼロリスクや無謬を目指せば必ずしも安全性が高まるわけではなく、逆に安全性が低下する場合もある。それが福島原発事故を招いたのではないか。

    人間や組織には限界があるにもかかわらず、その限界を認めずに理想を目指す姿は、福島原発事故後も変わっていない。
    福島原発事故という大きな失敗から私たちが学ぶべきことは、「人間には到達できない理想を追い求めても、いずれ破綻する」という事実。

    本書で取り上げている「安全神話」と「無謬神話」は、どんな業界でも起こる可能性がある。
    原子力関係者のみならず、産業安全や組織マネジメントに関わる人々にとって、安全や組織のあり方を見直すきっかけになる一冊。

    原子力の世界は極めて不合理で、常識では考えられないようなことがたくさんある。
    そのような世界に住んでいる原子力関係者たちの言動をよく観察してみると、人間や社会の本質に関わる重要な事実も発見できる。

    原子力の世界は不合理だらけ。でも、意外と奥が深くて興味深い世界でもある。
  • 目次

    はじめに
    1章 行動科学とは
     コラム(1) 原発のリスク認知
    2章 安全神話のエスノグラフィー
     コラム(2) エスノグラフィー
    3章 安全神話の問題を行動科学で考える
     (1)権威への服従
     (2)共有情報バイアス
     (3)確実性効果
     (4)システム正当化
     (5)知識の錯覚
     コラム(3) 「原発」という言葉
    4章 社会の問題を行動科学で考える
     (1)二重過程理論
     (2)プロスペクト理論
     (3)疑似確実性効果
     資料1「部分的絶対安全」の実験
     (4)単純接触効果
     (5)類似性バイアス
     コラム(4) ナッジの考え方
     コラム(5) 討論型世論調査(DP)
    5章 原子力関係者をナッジする
     (1)損失フレームから利得フレームへの転換
     (2)安全対策費のデフォルト化
     (3)倫理規範への署名
     資料2「分母の無視」の実験
    6章 安全神話からの決別
     コラム(6) エクストリームケース
    7章 行動科学の視点で考える安全の新しい形(松井)
     コラム(7) ヒューマンは自分に都合よく解釈する
    補章 技術者倫理の視点で考える安全の新しい形(大場)
    あとがき
    付録A 1F事故前の津波想定の経緯
    付録B 1F事故前の重大事故対策の経緯
    引用文献

不合理な原子力の世界(五月書房新社) [電子書籍] の商品スペック

Cコード 0036
出版社名 五月書房新社
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紙の本のISBN-13 9784909542595
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ファイルサイズ 8.4MB
著者名 大場恭子
杉原修
松井亮太
著述名 著者

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