涙の箱(評論社) [電子書籍]
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涙の箱(評論社) [電子書籍]

ハン ガン(著者)きむふな(著者)
  • 5.0
価格:¥1,650(税込)
ゴールドポイント:330 ゴールドポイント(20%還元)(¥330相当)
フォーマット:
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出版社:評論社
公開日: 2025年09月02日
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涙の箱(評論社) [電子書籍] の 商品概要

  • ノーベル文学賞作家ハン・ガンがえがく、大人のための童話
    この世で最も美しく、すべての人のこころを濡らすという「純粋な涙」を探して

     昔、それほど昔ではない昔、ある村にひとりの子どもが住んでいた。その子には、ほかの子どもとは違う、特別なところがあった。みんながまるで予測も理解もできないところで、子どもは涙を流すのだ。子どもの瞳は吸い込まれるように真っ黒で、いつも水に濡れた丸い石のようにしっとりと濡れていた。雨が降りだす前、やわらかい水気を含んだ風がおでこをなでたり、近所のおばあさんがしわくちゃの手で頬をなでるだけでも、ぽろぽろと澄んだ涙がこぼれ落ちた。
     ある日、真っ黒い服を着た男が子どもを訪ねてくる。「私は涙を集める人なんだ」という男は、大きな黒い箱を取り出し、銀の糸で刺繍されたリボンを解くと、大小、かたちも色もさまざまな、宝石のような涙を子どもに見せた。そして、このどれでもない、この世で最も美しい「純粋な涙」を探していると話す。男は子どもがそれを持っているのではないかと言うのだが――。

    「過去のトラウマに向き合い、人間の命のもろさを浮き彫りにする強烈な詩的散文」が評価され、2024年にノーベル文学賞を受賞したハン・ガン。本書は童話と銘打ちながらも、深い絶望や痛みを描き、そこを通過して見える光を描くハン・ガンの作品世界を色濃く感じられる作品です。
     幸せな出会いが実現し、日本語版の絵はハン・ガン自身、長年ファンだったというjunaidaさんが担当。ハン・ガンが、「読者それぞれのなかにある希望の存在」としてえがいた主人公や、どこともいつとも特定しない本作の世界を美しく描き、物語とわたしたちをつないでくれます。
     2008年、韓国で発売され、本国では子どもから大人まで幅広い年齢層に愛されている本作。ハン・ガン作品との出会いにもおすすめの一冊です。

    「きみの涙には、むしろもっと多くの色彩が必要じゃないかな。特に強さがね。
    怒りや恥ずかしさや汚さも、避けたり恐れたりしない強さ。
    ……そうやって、涙にただよう色がさらに複雑になったとき、ある瞬間、きみの涙は
    純粋な涙になるだろう。いろんな絵の具を混ぜると黒い色になるけど、
    いろんな色彩の光を混ぜると、透明な色になるように」
    ―本文より―

    涙をめぐる、あたたかな希望のものがたり。

涙の箱(評論社) [電子書籍] の商品スペック

Cコード 0097
出版社名 評論社
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紙の本のISBN-13 9784566024892
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ファイルサイズ 12.6MB
著者名 ハン ガン
きむふな
著述名 著者

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