ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか:犠牲者の歴史政治学(白水社) [電子書籍]
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ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか:犠牲者の歴史政治学(白水社) [電子書籍]

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出版社:白水社
公開日: 2025年11月07日
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ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか:犠牲者の歴史政治学(白水社) の 商品概要

  • 戦後ドイツの「犠牲者」認識の変遷を追う



    日本でも、特攻隊員や被爆者、空襲被害者など、さまざまなカテゴリーの「犠牲者」を通して戦争が記憶されてきたように、戦後の国民意識が形成されてきた。犠牲者言説の変化は戦後ドイツの国民形成と密接な関係にある。

    戦後のドイツ人はナチズムの「加害者」としての過去に向き合いながら、戦争の「犠牲者」としての認識も持っていた。特に戦後世代が多数を占めるようになると、この「犠牲者」意識は重要視されるようになった。本書は1980年代以降に「犠牲者」概念が頻繁に用いられるようになった背景を分析し、「犠牲者の歴史政治学」を提唱する。

    本書は〈犠牲者・加害者〉という二元論ではなく、〈加害者・能動的犠牲者・受動的犠牲者〉という三分類で過去を理解すべきだとする。「白バラ」やヒトラー暗殺未遂犯、ソ連兵の性暴力被害者、強制追放された者など、多様な犠牲者像の変遷を追う。1980年代以前、暗殺未遂犯は肯定的評価を受けず、性暴力の被害も封印された。一方、ソ連侵攻による追放者は冷戦下で「能動的犠牲者」として語られた。

    1980年代以降、ホロコーストが世界史的事件として認識され、「ホロコースト・モデル」が確立すると、受動的犠牲者が歴史の中心となり、性暴力や追放の被害者も語れるようになった。この変化は戦後ドイツの国民形成と密接に関わる。

    この問題は日本にも通じる。

    日本でも、特攻隊員や被爆者、空襲被害者など、さまざまなカテゴリーの「犠牲者」を通して戦争が記憶され、戦後の国民意識が形成されてきた。本書は、ドイツの「過去の克服」と犠牲者概念の変遷を明らかにする意義深い研究である。



    【目次】

    序章

     1 ナチ時代のドイツ国民=「犠牲者」?

     2 犠牲者概念

     3 本書の目的

    第1章 反ナチ抵抗犠牲者とその戦後

     1 ヒトラー暗殺未遂事件の「七月二〇日の男たち」

     2 「白バラ」抵抗運動

     3 ヒトラー爆殺計画事件の単独犯──G・エルザー

     4 反ナチ亡命者

    第2章 追放と性暴力

     1 終戦期の被追放者

     2 非追放者の表象

     3 追放の受動的犠牲者から復興の能動的犠牲者へ

     4 性暴力犠牲者とその戦後

    第3章 反ナチ抵抗犠牲者の記憶

     1 「抵抗」範疇の拡大──エーデルヴァイス海賊団とG・エルザー

     2 「七月二〇日の男たち」と「白バラ」の記憶の構造転換

     3 英雄から救済者へ

    第4章 追放の記憶

     1 よみがえる記憶とその政治化

     2 ポピュラー・カルチャーのなかの被追放者

    第5章 性暴力犠牲の語りとトラウマ

     1 性暴力犠牲の語り

     2 戦争児とトラウマ

    終章

     1 本書のまとめ

     2 〈犠牲者の歴史政治学〉の意味と意義

     3 〈犠牲者の歴史政治学〉と「私たち」

     あとがき/注

ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか:犠牲者の歴史政治学(白水社) の商品スペック

書店分類コード Q440
Cコード 0022
出版社名 白水社
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紙の本のISBN-13 9784560091623
ファイルサイズ 13.5MB
著者名 高橋 秀寿
著述名 著者

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