火付けと呼ばれた日傭取りですが、その名で置き場の火の番になったら、材木問屋の若旦那が木戸の閉まる四つに送ってくださいます(Realize出版) [電子書籍]
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火付けと呼ばれた日傭取りですが、その名で置き場の火の番になったら、材木問屋の若旦那が木戸の閉まる四つに送ってくださいます(Realize出版) [電子書籍]

価格:¥913(税込)
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出版社:Realize出版
公開日時:2026年08月24日00:00:00からお読みいただけます。
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火付けと呼ばれた日傭取りですが、その名で置き場の火の番になったら、材木問屋の若旦那が木戸の閉まる四つに送ってくださいます(Realize出版) の 商品概要

  • 材木置き場の門から裏長屋の木戸まで二町。その木戸は夜四つに閉まる。
    相良ふみ、二十四。九年、口入屋を通して日傭に出て、出た日に判を一つずつ貰ってきた。置き場は一日百五十文、堀浚いは女で百文。判の脇には貰った刻限が細く入っている。九年で二千三百八十一。ただし帳場へ上がる出面は人数で書く。人足は人数だ、名のある者は職人だ、と言われた。
    十二月十四日。暮六つの仕舞いのあとに丸太を二十本積み直せと言い付けられ、一人で積んで、夜五つに口入屋で判を貰い、五つ半に米を五合買い、四つに木戸をくぐった。九つに置き場が焼けた。番屋に呼ばれ、火の元改めの六車伝右衛門に在所へ帰れと言われ、通りで火付け女だと言われて、承りましたと答えた。その朝から、長屋の九軒のうち八軒が、ふみの汲んだ井戸の水を使わない。
    材木問屋高津屋の伊織、二十九。十七の年から帳場に立って十二年、締めた人数と締めた額にだけ朱を入れてきた男である。火事の次の朝に五両を紙で包み、四隅を内側へ折り込んで、在所へお帰りなさいと差し出す。二万文を百五十文で割ると百三十三日と五十文。九年ぶんの二千三百八十一のうちの、百三十三だった。ふみは受け取らなかった。断られてから、この人は初めてその帳を最後まで読む。
    刻限は三枚並んだ。口入屋の判が夜五つ、米屋の覚えが五つ半、木戸番の書き付けが四つ。火が出たのは九つ。それでも通りの噂は一つも動かない。動いたのは油屋の渡し帳だった。置き場に灯る油は月に九升で、六年それを注いできたのはふみである。渡されていたのは一斗二升。差の三升が二十四か月で七十二升。置き場の人足は十二人で、帳場へ出ていた出面は十四人。焼け跡を一尺半掘ると、空の樽の箍が二つ出た。
    疑いは晴れて、呼び名だけが残った。六つの子が路地で、火付けが来るぞと叫ぶ。ふみは番屋に願い出て、置き場の火の番の役に就く。見回りは宵の五つ、夜九つ、明けの七つの三度。厚い半紙を三十枚綴じ、その一行目に雇う側の判を貰う。貼られた一語は紙を何枚並べても消えないと確かめた女が、その一語を自分の手で表紙に書く。師走十四日の火事から、翌る五月に新しい丸太が入る晩までの五か月。時代小説・全10章完結。

火付けと呼ばれた日傭取りですが、その名で置き場の火の番になったら、材木問屋の若旦那が木戸の閉まる四つに送ってくださいます(Realize出版) の商品スペック

出版社名 Realize出版
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著者名 来栖かがり
著述名 著者

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