【2025年最新】SDメモリーカード・microSDカードの選び方


最終更新:2025/1/16
スマートフォンやデジタルカメラ、ドライブレコーダーなど、幅広い機器で使用されているSDメモリーカード。手軽にデータを持ち運べる記憶メディアとして、欠かせない存在になっています。
サイズの異なるSDカードとmicroSDカードや容量による規格の違いなど、一目見ただけでは分かりにくい違いも多く、使用する機器に合わせて適合するものを選ぶ必要があります。
SDカード・microSDカードの見分け方や用途に合わせた選び方のポイント、おすすめモデルをご紹介します。
SDメモリーカードの選び方
【ポイント1】SDメモリーカードの容量・規格をチェック
SDメモリーカードは、大きく分けてデジカメやデジタルビデオカメラ、パソコンなどで使用されている標準サイズの「SDカード」とスマートフォンやドライブレコーダー、ゲーム機(Nintendo Switchなど)といった機器で使用されている「microSDカード」があります。
microSDカードはアダプターを使用することで、通常サイズのSDカードとして使用することができます。

「SDカード」「microSDカード」とも、容量によって現在3つの規格に分かれています。機器ごとに使える容量には上限があるため、使用したい機器の取扱説明書などで確認してから購入しましょう。

保存できるデータの目安

【ポイント2】転送速度の違いをチェック
SDメモリーカードを選ぶ際に容量と並んでしっかり確認したいのがデータの「転送速度」です。
転送速度には「読み出し速度」と「書き込み速度」があり、また書き込み速度には「理論上の最高速度」と「最低保証速度」が存在します。デジタルカメラなど、新しいデータをどんどん追加していく場合には書き込み速度が重要になります。パソコンやゲーム機などのデータ保存用として使用するなら、読み出し速度を重視すると時間短縮でき快適に使用できます。
これらの転送速度は、SDメモリーカードのパッケージやラベルで見分けることができるようになっています。
パッケージの見方:サンディスクの場合

■スピードクラス
SDメモリーカードの書き込み速度は各メーカーやブランドによってばらつきがあり、実際の速度を見分けるのは難しくなっています。そのため、最低限の転送速度を保証する「スピードクラス」によって、必要な速度が出せるか確認できるように定義しました。
SDメモリーカードは互換性を保ちながらも、常に新しい技術で高速化を実現しています。現在はいくつかの規格が1つのSDメモリーカードに同居しているため、使用するデバイスがどのスピードクラスに対応しているかを確認して選ぶことが大切です。

スピードクラス
Cの中の数字が転送速度を表す、もっとも古くからある速度の規格です。現行のほとんどのSDメモリーカードはクラス10(毎秒10MB以上)となっています。

UHSスピードクラス
Uの中の数字が転送速度を表す、現在主流の速度の規格です。主に録画時の最低持続書き込み性能を示しており、毎秒10MB以上、30MB以上の2種類があり、4K収録ならU3対応カードをおすすめします。

ビデオスピードクラス
Vの横の数字が転送速度を表す、最新のNANDフラッシュ技術向けに最適化された規格です。VRや8Kビデオなどが広まったことで作成されました。4K収録ならV30以上、8K収録ならV60以上がおすすめです。

アプリケーションパフォーマンスクラス
スマートフォンで快適に使用するためのmicroSD専用の規格です。単純な転送速度だけでなく、データの編集や更新などの処理速度も向上し、内部ストレージと同等の働きができるようになります。
【ポイント3】耐久性・保護性能をチェック
記録メディアはとてもデリケートであると同時に、それを入れるデバイスもいつトラブルに遭うかわかりません。例えばカメラが水没しても、メモリーカードが防水なら記録は残ります。ドライブレコーダーであれば、熱がこもる夏の車内や衝突の衝撃でもデータが飛ばないことが何より重要になってきます。耐久性は、SDメモリーカード選びに欠かせないポイントです。
カメラやスマートフォンなど大切なデータを保存するSDメモリーカードは耐久性テストをクリアした信頼できる製品を選びましょう。
耐久性の例:サンディスクの場合

「フラッシュメモリ」と書き換え寿命
SDメモリーカードの内部の「NANDフラッシュメモリ」にデータを保存します。フラッシュメモリの構成によって容量と転送速度、そして寿命が変わってきます。
フラッシュメモリには書き換え回数(P/Eサイクル)があり、回数が上限に近づくと認識不良やデータの破損が起こりやすくなります。
高性能・高耐久を謳うSDメモリーカードは価格は高くなりますが、書き換え回数が多い高性能なメモリセルを搭載しているため、エラーが起こりにくく安心して使用できます。カメラなど短期間で使用頻度が高くなる用途では価格よりも信頼性を重視して選びましょう。
3~5年くらいから寿命が近づき故障しやすくなってくるため、定期的なデータのバックアップや引越しをおすすめします。

「保証」と「データ復旧」
SDメモリーカードはそれぞれメーカー保証期間があり、正常な使用方法で故障した場合に交換などの対応を受けられる場合があります。ただしあくまでハードの保証になるため、消失したデータは戻ってきません。
また、製品によってはデータ復旧サービスを利用できるものもあります。こちらは全てではありませんが、保存してあったデータを取り戻せることがあります。

【ポイント4】使用する機器に必要な性能をチェック
サクサク撮影できる最大書込み速度を重視
2000万画素以上が当たり前になっているデジタルカメラには、書き込み最高速度の速いカードが必須です。特に連写機能を使う場合は書き込みが追いつかないと止まってしまうこともあるため、十分な速度のものを選びましょう。
最低保証速度(スピードクラス)を重視
動画撮影用には常に安定した速度が出せる最低保証速度の速いカードを選びましょう。4K動画を撮影するならUHSスピードクラス3もしくはビデオスピードクラスV30以上、8K動画ならビデオスピードクラスV60以上をおすすめします。
最新規格のカードならアプリの処理も高速化
画像や音楽などのデータを保存するだけなら読み込み速度が十分であれば問題ありませんが、保存した画像・動画の加工や、データの更新などはアプリケーションパフォーマンスクラス準拠のカードでないと処理に時間がかかる場合があります。
たくさん保存&素早く起動できるカードを
例えばNintendo SwitchはUHS-I対応・読み込み速度60~95MB/秒のmicroSDを推奨しています。読み込み速度が速いほど、より快適に遊ぶことができます。 最新ゲームのダウンロード版は15~20GB程度必要なタイトルが増えており、多く保存するためには大きな容量が必要です。
高耐久(High Endurance)表記のある製品を
ドラレコや防犯カメラで使うSDカードは肝心な時に録画できていないといったトラブルがないことが何より重要になるため、書き換え回数と耐衝撃、耐熱性に優れた「高耐久」カードが最適です。前後カメラタイプのドラレコは使用する容量も2倍になる点もふまえて選びましょう。
よくあるご質問
- 64GBのSDXCカードを挿入したのに32GBのカードとして認識される
- 64GB(SDXC)カードをSDXC非対応の機器に挿入した場合、通常は非対応のメディアとして弾かれますが、まれに認識される場合があります。そのまま非対応機器でカードをフォーマットしてしまうと、機器が対応している最大容量で上書きされてしまい、残りの容量は使用できなくなります。メモリーカードご購入前にあらかじめ上限容量(特に「SDHC 32GBまで」などになっていないか)を確認しましょう。
- SDメモリーカードは初回使用時に必ずフォーマットが必要?
- 一般的にパソコンに使用する場合はそのままデータの保存が可能です。スマートフォンやデジタルカメラなど、本体の操作でフォーマットが可能な機器は使用前にフォーマットを行うことをおすすめします。また、これらの機器どうしでフォーマットをせずカードを使い回すとデータ破損の原因にもなり得ます。
- microSDカードをアダプターでSDカードとして使用した際のデメリットは?
- 理論上は転送速度が落ちないとされていますが、保証されているわけではありません。また、アダプターを介す分だけ接点が増えるため、接触不良が起こりやすくなる可能性があります。