C-PLフィルターで秋の風景を鮮やかに写そう

「円偏光フィルター(C-PLフィルター)」をご存じでしょうか?風景写真などでよく用いられるアイテムで、被写体を色鮮やかに写すことができます。
「やんわりと聞いたことがあるけど、よくわからない…」そんな方に向けて、このフィルターの魅力をご紹介いたします。
また、紅葉のシーズンに合わせた「撮影がもっと楽しくなるフィルター・アクセサリー」もあわせてご紹介。
​今年の秋から、ちょっとだけ本格的な撮影に踏み込んでみてはいかがでしょうか。

  • ケンコー
  • マルミ
▼風景写真にはC-PLフィルターがおすすめ!画像処理で再現できない効果が出せます

秋の行楽シーズン。
正統派の風景写真に挑戦してみたい方にC-PLフィルターがおすすめです。
C-PLフィルターは被写体の反射をコントロールする「偏光膜」が組み込まれたガラスフィルターで、被写体の本来の鮮やかさを引き出すことができます。青空の色をはっきりさせたり、また水面の反射を除去や、虹の色を濃くすることができます。画像処理で彩度を上げるよりも自然な仕上がりとなるため、風景写真を撮る方の中には、このフィルターを常時つけっぱなしにするという方も。特に「Kenko ZX C-PLフィルター」は新開発の偏光膜を採用し、カラーバランスが非常に優れているため、つけっぱなしでも被写体の本来の色が変わらずに撮影することができます。

フィルターを外して撮影。
反射があり、全体的に白っぽい印象を受けます。常緑樹のグリーンは若干くすんだ色になっています。確かに画像編集ソフトなどで彩度を上げることはできますが、このように元が白いものを無理やり鮮やかにしようとすると、ほとんどの場合、色調の破綻を生き起こし、あまり美しい写真に仕上げることができません。撮影現場で可能な限り完成に近い状態を作るためには、まずPLフィルターが必要になります。

C-PLフィルターを使用。
PLフィルターの効果は、回転させることでグラデーション的に表れます。こちらの写真ではちょうど効果が最大になったところでストップし撮影。一目でわかるくらいに違いが表れています。余計な反射が取り除かれ、紅葉の色が綺麗に出ています。常緑樹の葉や岩の表面にも効果が出ているのが分かります。PLフィルターを通して風景を見ると、被写体本来の色彩がこれほどまで隠されていたことがよく理解できます。

フィルターなしで撮影。
この日は天気が良く、このままでも十分空の青さが出ていますが、特に左の方の雲は空と同化して消えてしまっています。地上の風景を見てみると、大気の影響を受けて若干白くかすんで見えます。

C-PLフィルターを使用。
青空の色が濃く出ており、雲の形がはっきりと写りました。フィルターなしでは見えなかった雲まで見えるようになっています。地上の山の風景を見てみると、空気の霞みが取り除かれて、色彩も鮮やかに。PLフィルターによるこうした色の処理は、画像編集ソフトなどによる後処理で再現しづらいため、ほとんどの風景写真家がPLフィルターを持ち歩いています。

フィルターなしで撮影。
C-PLフィルターで撮影。
フィルターなしで撮影。
C-PLフィルターで撮影。
フィルターなしで撮影。
C-PLフィルターで撮影。
フィルターなしで撮影。
C-PLフィルターで撮影。
▼レンズの先端にはめ込むだけで、お手軽マクロ撮影。クローズアップレンズフィルター

「秋のお花や小物、虫、スイーツなどをアップで撮りたい!」
「でもマクロレンズは高いし、ほかのレンズと両方持ち歩くのは重いし…」

そんな方におススメのフィルターが「クローズアップレンズフィルター」。お持ちのレンズで手軽にマクロ撮影できる便利アイテムです。
使い方は簡単。普段使っているレンズの前にねじ込んで使います。使用しているレンズのフィルター径に合ったものをご使用ください。

クローズアップなしで限界まで近づいて撮った写真。
すべてのレンズには「最短撮影距離」があります。この最短撮影距離よりも近づいてしまうとピントが合わず、思ったようにマクロ撮影ができません。クローズアップレンズフィルターはこの最短撮影距離を短くできるアイテム。どんなレンズも、このフィルターがあればマクロレンズになってしまうのです。このフィルターの魅力は何といっても「手軽であること」です。

クローズアップレンズフィルターNo.4で撮影。
マクロレンズで撮影した時と同じように、背景ボケが非常に大きくなりました。
また​一般のマクロレンズは単焦点ですが、クローズアップレンズをズームレンズに取り付ければ、接写でズームができ構図の調整がしやすいというのも特徴です。お手頃で軽量コンパクト。カメラバッグに一つ忍ばせておけば、いざというときに役立つこと間違いなしの商品です。

クローズアップレンズフィルターは室内撮影でも活躍します。
おしゃれなカフェのような場所ではどうしても光量が不足しがちですが、クローズアップレンズは薄暗い場所に強いという特徴があります。カメラ用マクロレンズでは近い場所にピントを合わせると、近さに比例してシャッタースピードが遅くなってしまい、手ブレを起こしやすくなるというデメリットがありますが、クローズアップレンズフィルターなら心配ありません。

クローズアップレンズフィルターNo.4で撮影。
​例えば室内でスイーツをかわいく撮りたいというときに、通常のレンズだと近い場所にピントが合わず、写真を撮るためにわざわざ席を立ったりするのも気が引けて、結局写真を撮らなかった……などといった悩みも解決できます。

フィルターなしで撮影。
クローズアップレンズフィルターNo.4で撮影。

クローズアップレンズにはNo.1~No.10まで種類があり、数値が大きいほど被写体に近づいて大きく写すことができます。 まずは、自分のレンズの「最短撮影距離」を確認しましょう。

下の表を参考にして、レンズの撮影最短距離よりも、近づいて撮影することができるクローズアップレンズを選びましょう。

おすすめフィルター 「ケンコー MCクローズアップ NEO」

▼秋の旅行を映画のように残す。ポートレートやスナップに最適のソフトフィルター

映画のように日常を切り取る「シネマティックVLOG」がトレンドです。
例えば、作品撮りに欠かせないフィルターの一つとして有名クリエイターも使用する「Kenko ブラックミスト」は、テレビや映画の世界で使われていた「ブラックミスト」フィルターを写真用に転用させたものです。

非常に微細な黒い拡散材を光学ガラスに内包したフィルターで、光の回折により、ハイライト部とシャドー部のコントラストを弱め、くせのないソフト効果をつくります。

フィルターなしで撮影。
コントラストが強くぱきっとした印象ですが、こうしたデジタル特有の写りに違和感を覚える場合も。特に人物撮影や、その場の雰囲気を重視する作品作りでは、細部が写りすぎてしまう昨今の高性能カメラの特性をあえて嫌う傾向にあります。

Kenko ブラックミストで撮影。
​自然なソフト効果と、全体的にコントラストが落ちています。特に注目していただきたいのは、赤い傘にかかる「グロー(光のにじみ)」。強い光源をバックライトにして、逆光で撮影するときにこのグローが映画っぽい雰囲気を作り出します。

フィルターなしで撮影。
Kenko ブラックミストで撮影。
フィルターなしで撮影。
Kenko ブラックミストで撮影。
マルミ光機 C-P.Lフィルター 各種・各サイズ取り扱い中
■デジタルカメラにはデジタル向けフィルターがおすすめ。各種グレードを品揃え

[特徴]
・デジタルコーティング
[特徴]
・デジタルコーティング
・撥水・防汚コーティング
[特徴]
・デジタルコーティング
・撥水・防汚コーティング
・帯電防止コーティング
■保管・お手入れにおすすめのアイテムも取り扱い中

フィルター効果を作例写真でチェック!

▼フィルター未装着では葉の色が白く見えてしまいますが、適正に反射除去できれば美しさが倍増します。



※フィルター未装着時


※フィルター装着時

▼水面や葉の反射を除去して草木の本来の姿を描写する事ができ、コントラストの綺麗さを演出できます。



※フィルター未装着時


※フィルター装着時

▼反射を除去するだけではなく減光効果もあるので、雪景色を撮影する際の白飛びも軽減できます。



※フィルター未装着時


※フィルター装着時

▼空の反射を除去してコントラストアップ。また草花の反射も同時に除去します。



※フィルター未装着時


※フィルター装着時
■青空をより濃く鮮やかに写す方法

太陽の位置を意識してみましょう。レンズの光軸に対して直角の方向に太陽がある時、最もPLの効果が表れます。
※逆光時や曇天時・雨天時でも、多少の効果は表れます。

■水面や植物の葉っぱの反射を取り除く方法

平面に対して30~40度の位置から撮影しましょう。
水面や葉の表面の反射を取り除く際には、平面に対して30~40度の位置から撮影すると一番効果が出ます。
また、逆に反射光除去位置からフィルター枠を90°回転させると、反射を強調させることもできます。

■PLとC-PLの違い

「PL」は1980年代以前のAF(オートフォーカス)機能のないカメラに使うフィルターで、現代のAF機能が一般的なカメラに使えるようにしたフィルターが「C-PL(サーキュラーPL)」です。
PLフィルターをデジタル一眼で使用すると、ハーフミラーやローパスフィルターとPLの偏光膜が干渉してしまい「露出」や「AF機能」に誤差が生じるため、デジタル一眼にはC-PLをご使用ください。