日本の水道水は厳しい水質基準が設けられ、そのまま飲んでも安全性に問題ありません。しかし、残留塩素によるカルキ臭やトリハロメタン、古い水道管、水質汚染などによって微量に含まれる鉛や農薬などの不純物も気になるところ。
浄水器を使うことで、これらの不純物を除去し、安全かつカルキ臭などのニオイも取り除いたおいしい水を飲むことができるようになります。
また、浄水器は定期的なカートリッジ交換が必要なため、ランニングコストはかかるものの、市販のミネラルウォーターを購入するよりは低コストで、ペットボトルゴミなどが減らせるのもメリットです。

水道水の不純物を除去する浄水器と同じく、整水器も不純物を除去する機能を持っています。整水器はこれに加え、浄水を電気分解することでpH値を調整し、アルカリイオン水や酸性水を作ることができます。アルカリイオン水は飲用すると胃もたれや消化不良といった胃腸症状の改善が見込まれ、酸性水は洗顔や洗い物などに適しています。なお、アルカリイオン整水器は胃腸症状改善の効果が認められた家庭用管理医療機器となっています。
基本的に整水器は据え置きやビルトインタイプになっており、価格は浄水器に比べて高額です。アルカリイオン水で胃腸症状を和らげたい方、いろいろ用途にアルカリ水、酸性水を使い分けたい方に向いています。

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●蛇口直結型
・料理などにも使いたい方におすすめ

蛇口直結型は直接蛇口に取り付ける浄水器です。簡単に取り付けでき、水道水と同じように浄水を使えるので、飲料用から料理までいろいろな用途に使用可能。ラインアップも豊富なのでどんなご家庭でもおすすめです。比較的コンパクトなので蛇口に取り付けてもスペースをあまりとらないのも魅力。また、水流をストレートやシャワーに切り替えできるモデルや、節水できるモデルも販売されています。購入する前にはメーカーサイトなどで自宅の蛇口に取り付けできるかを確認しておきましょう。

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●ポット型
・手軽で飲料用として冷蔵庫にそのまま保存可能

ポット型は、カートリッジが搭載されたポットに水を注いでろ過する浄水器です。水を入れたまま、冷蔵庫で冷やすことができるので、飲料用として最適です。本体価格は低価格なモデルが多く、手軽に導入できます。水がろ過されるまでは数分時間がかかるため、水を入れてすぐ浄水が飲めるわけではない点に注意。冷蔵庫保管する場合は、自宅の冷蔵庫にあった形状を選ぶようにしないと、置き場所に困る場合があります。

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●携帯用
・外出先で使いたい方におすすめ

携帯用は、ポット型を300～600ml程度の持ち運びしやすいペットボトルサイズにした浄水器です。スポーツやアウトドア、職場や学校で浄水を飲みたい方におすすめ。壊れにくく、押すことでスピーディに飲めるようにやわらかい素材でできたモデルもあります。

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●据置型
・水の安全、おいしさを追求する方や大家族向け

据置型は蛇口か分岐水栓に接続して、シンク周りに据え置く浄水器です。高性能な大型カートリッジを搭載しているので、不純物の除去性能が高く、多くの物質を取り除くことができるので、より水の安全性やおいしさを追求したい方におすすめ。ろ過した水の流量が多く、カートリッジ寿命も長いため、水を多く使う大家族の家庭などにも向いています。デメリットとして、価格帯が高く、シンク周りに設置スペースが必要になります。
据置型には「整水器」もあるため、アルカリイオン水や酸性水を使って色々な用途に活用したい方は導入を検討しましょう。

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●除去できる物質はカートリッジの性能で変わる

浄水器はカートリッジ(ろ材)によって、除去できる物質の数や種類が異なります。味やニオイに影響する「残留塩素」や「2-MIB(カビ臭)」、健康への影響が考えられる「溶解性鉛」「総トリハロメタン」など、JIS規格(日本産業規格)と浄水器協会で定めたられた20品目があります。除去対象物質の数は同じメーカーでも、スタンダードやハイグレードなどカートリッジのランクで変わり、除去できる物質が多いほどカートリッジの価格は高くなります。どの物質が除去できるかは商品スペックやメーカーホームページなどでチェックしましょう。

●除去性能を維持するために定期的に交換を

浄水器のカートリッジは消耗品のため、定期的な交換が必要。蛇口直結型だと1日10L使用した場合に2～6ヶ月程度、ポット型だと1日2～3L使用して2～3ヶ月程度で交換時期になるものが多くなっています。据置型は1～2年程度と長く、交換頻度が少なくて済みます。交換の手間を抑えたい場合は寿命の長い(総ろ過水量の多い)カートリッジが使用できるモデルを選びましょう。交換時期を過ぎてからも使用していると本来の浄水機能を発揮できなかったり、カートリッジ内に雑菌が繁殖したりするので注意が必要です。
浄水できる残量や交換目安を液晶画面で表示してくれるモデルだと、カートリッジ交換の目安がわかりやすいのでおすすめです。

●すばやく浄水を使いたい場合は数値が高いモデルを選ぶ

ろ過流量とは、1分間に浄水ができる水の量です。単位は「L/分」で、ろ過流量1.6L/分の場合は1分間に1.6Lの水を浄水にできます。蛇口直結型は「1.6L/分」のモデルが多く、より早く浄水を使いたい場合はろ過流量の大きいモデルを選びましょう。また、据置型はろ過流量が多く、3.0L/分を超えるものがほとんどです。