【2025年最新】石油ファンヒーターの選び方 ランニングコストやおすすめ3選をご紹介


最終更新:2025/1/6
寒い季節に活躍する暖房器具「石油ファンヒーター」。工事などが必要なく、非常に高い暖房能力でお部屋全体をパワフルにあたためてくれます。
数ある石油ファンヒーターの品揃えから、お客様にピッタリの商品が見つかるように、選び方のポイント、おすすめモデルをご紹介いたします。
石油ファンヒーターとは、電気で灯油を燃焼させ、発生した熱を送風ファンで送り、その温風でお部屋をあたためる暖房器具です。非常に高い暖房能力と、暖房器具の中ではトップクラスの速暖性があるため、特に寒さの厳しい北日本や山間部などで人気があります。
●石油ファンヒーターと石油ストーブの違い
2つの大きな違いは、電気を使用することと、ファンが搭載されていることです。石油ファンヒーターは電気を使い、ファンで送風することにより、すばやくお部屋全体をあたためることが得意です。対して石油ストーブは電源を必要としないため、どこでも使用できるのが最大のメリット。コンセントが無い倉庫や、アウトドアのテントなど使用でき、緊急時の暖房器具としても活躍します。また、ファンを使用しないため、運転音などがほとんどなく非常に静かです。
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●メリット:高い暖房能力と速暖性に加え、加湿効果で乾燥しにくい
石油ファンヒーターはエアコンやセラミックファンヒーターなどの電気暖房器具と比較しても非常に暖房能力が高く、速暖性が高いのがメリット。お部屋全体をすばやくあたためることができます。さらに、灯油を燃焼させた際に発生する水蒸気によってお部屋をあたためると同時に加湿も行ってくれます。そのため、湿度が高まることによる体感温度も高くなり、非常にあたたかさ感じやすい暖房器具となっています。

●デメリット:給油の手間や換気の必要性
定期的な給油と換気が必要な点がデメリット。燃焼に室内の空気を使うため、換気不足は不完全燃焼に繋がります。1時間に1回程度、定期的に空気を入れ替えて安全に使いましょう。また、灯油独特のニオイを感じることもあります。
高気密住宅のマンションや賃貸物件などは石油暖房の使用を禁止している場合もあります。賃貸、集合住宅で使用を検討されている場合は今一度契約内容等を確認するようにしてください。

石油ファンヒーターを選ぶ際は、まず暖房の目安となる適用畳数からチェック。実際に使用する部屋の広さに対して、ワンランク広めの畳数の機種を選ぶのがおすすめ。設定した温度に短時間であたたまります。その後は出力を絞ったり、自動で消火したりする機種もあるので省エネ対策にもなります。
適用畳数は関しては「木造〇畳/コンクリート〇畳」といった表記がされており、木造か、コンクリートかによって目安が異なります。木造は木造戸建て住宅、コンクリートはマンションなどのコンクリート集合住宅を表しているので、お住まいの建物に合わせて選ぶようにしましょう。

石油ファンヒーターの多くにはいろいろな省エネ機能が搭載されています。ランニングコストを抑えるためにも、設定温度対して灯油の燃焼量を細かくコントロールし、無駄少なくして省エネ運転する機能や、自動消火する機能を搭載しているモデルがおすすめです。また、「人感センサー」が搭載されているモデルであれば、人を感知できない場合は最小運転したり、自動消火したりするので無駄なコストを抑えるともに、安全に使用できます。

●石油ファンヒーターのランニングコストってどのくらい?
石油ファンヒーターのランニングコストはおよそ9割は灯油代。1割は電気代です。
灯油の消費量は「燃料消費量L/h時間×使用時間(1時間単位)×1Lあたりの灯油代」で計算することができます。
ここでは燃料消費量L/h時間を「0.21L/h」*1。灯油代を「116.6円」*2として計算。電気代は1時間「2.96円」*3とします。
計算すると1時間あたりのランニングコストは約27.44円。1日8時間、1ヶ月毎日使用したとすると、約6,585円となります。
上記はあくまで目安となる計算なので、実際には省エネ機能の有無によってランニングコストは変わってきます。値上がり傾向の見られる灯油を節約するため、省エネ機能の充実したモデルをおすすめします。
*1:ダイニチ 暖房目安が木造戸建て10畳までのモデル[FW-3723LS]の燃料消費量(L/h)最大、最小の中間値
*2:資源エネルギー庁令和5年12月27日の石油価格調査結果参照
*3:ダイニチ 暖房目安が木造戸建て10畳までのモデル[FW-3723LS]の消費電力(W)最大、最小の中間値を「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気料金 31円」として計算
現在、石油ファンヒーターを取り扱っているメーカーは主に「ダイニチ」、「コロナ」、「トヨトミ」の3社になります。3社はそれぞれ灯油の燃焼方法が異なり、メーカーごとに特徴があります。
【ダイニチ】
●ブンゼン気化式:着火スピードが早くすぐにあたたまり、においが少ない。反面、消費電力が高め。
「ダイニチ」が採用するブンゼン気化式は、灯油を気化器と呼ばれる装置内で電気ヒーターを使って過熱し、気化したガスをバーナーで燃焼させる方式。
灯油をヒーターで温めてから燃焼させるため、着火スピードが35~40秒ほどと早く、消火後のにおいも出にくい構造です。反面、燃焼中、常に電気ヒーターを使い続けるため、他メーカーに比べ消費電力が高くなります。ダイニチの石油ファンヒーターは速暖性を求める方、灯油のニオイが気になるという方におすすめです。
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【コロナ】
●ポンプ噴霧式:消費電力が最も低い。着火にはやや時間がかかる。
「コロナ」が採用するポンプ噴霧式は、気化筒と呼ばれる装置にポンプで灯油を送り、ファンで送った空気とともにバーナーで燃焼させる方式。
ヒーターを最初しか使わないため、消費電力が最も低いのがメリット。ダイニチのブンゼン式と比べると電気代は5~6分の1程度。一方着火スピードはやや遅く、55秒から65秒程度かかってしまいます。ランニングコストを抑えたい方はコロナの石油ファンヒーターがおすすめです。
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【トヨトミ】
●ポット式:前シーズンの残り灯油が使え、消費電力が低め。着火には時間がかかる。
「トヨトミ」が採用するポット式は、ポット(蒸発皿)に灯油を垂らし、加熱・点火する方式。
シンプルな構造になっており、前シーズンに残ったやや劣化した灯油を使えるのが特徴。灯油を余らせてしまいがち、灯油を使い切りたい方におすすめです。消費電力も低くめですが、着火にはおよそ2分以上と一番時間がかかります。
※使用できる残り灯油は日の当たらない冷暗所で保管し、保管期間1年以内のものに限ります。水が混入した不純灯油や変質灯油は使用できません。
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灯油を燃料とする石油ファンヒーターは、点火時や消火時にニオイが発生します。気になる方は消臭機能が充実したモデルがおすすめです。ニオイの原因となる燃え残ったガスを燃やし切る機能や、脱臭フィルターや触媒を搭載したモデルを選ぶと良いでしょう。また、シャッターを閉められるモデルであれば、消火後のニオイもれを防ぐことができます。

給油が必須な石油ファンヒーター。できるだけ給油の手間をひらしたい場合は、給油タンクが大きい機種を選ぶのがおすすめ。家庭用石油ファンヒーターで現在タンク容量の一番大きいダイニチの9Lタンク搭載モデルを選べば、給油回数を減らせるだけでなく、18Lのポリタンク2回分でちょうど使いきれるため、灯油購入のタイミングもわかりやすくなります。ただし、9Lの給油タンクは満タンにすると約8kg強の重さになるため、女性やご年配の方など力に自信がない場合はあえて小さいタンクのモデルを選んでも良いでしょう。

給油のしやすさは、給油タンクのキャップに注目。ワンタッチでキャップの開け閉めができるキャップとタンク一体化のタイプなら、手を汚しにくく、キャップの置き場所にも困りません。
また、ポリタンクから給油する際は自動で汲み上げて、自動停止するオートポンプがおすすめ。給油にかかる手間はなるべく少なくしましょう。

石油ファンヒーター使用時には、定期的な換気が必要なのは知っている方が多いと思いますが、その他にも注意点がいくつかあります。石油ファンヒーターをながく、安全に使用するための見落としがちな注意点を説明いたします。
●シリコーン配合製品を近くで使用しない
ヘヤスプレーやシャンプー、ヘアトリートメントなどのヘアケア製品、防水スプレーや衣類の柔軟剤などに配合されているシリコーン成分はファンヒーターに吸い込まれると燃焼を検知する部品に付着して誤作動を引き起こし、着火ミスや途中消火など故障の原因となります。
石油ファンヒーターのある部屋ではヘアケア製品や防水スプレーなどを使用しないように注意。また、シリコーン配合のヘアトリートメントを使った後、ドライヤーで髪を乾かしたり、柔軟剤を使った洗濯物を乾かすのもNGです。
使用する場合は、ファンヒーターの運転を停止し、使用後は換気を十分に行ってから、再度運転するようにしましょう。

●背面のフィルターを掃除する
背面のファンフィルターやエアフィルターはホコリが付着していたら掃除機などで吸って空気の通りをよくしましょう。フィルターが汚れていると、燃焼に必要な空気を十分に供給することができず、燃焼効率が低下し、灯油を無駄に消費してしまう可能性があります。シーズン中は1週間に1回程度は掃除するようにしましょう。

●油受皿、給油フィルターを掃除する
本体の給油タンクの下にある油受け皿もチェックしましょう。給油フィルターを取り出して、結露などで水が溜まっていたり、ゴミが溜まっていると正常に動作しない可能性があります。水の混入した灯油は灯油ポンプなどを使用して抜き取りましょう。また、この際に給油フィルターも布などで拭いて汚れを取りましょう。もし、汚れが取れなければ、きれいな灯油で洗うのが効果的です。

●灯油ポリタンクの交換時期は5年
灯油を運ぶ時に使用するポリタンクの耐用年数は一般的に5年となっています。経年劣化してくるとひび割れや色あせなどがおき、タンク内の灯油にも悪影響となります。ひび割れは灯油が漏れると大変危険なため、5年以内でも劣化が見られたら買い替えるのが良いでしょう。
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よくあるご質問
- 換気はどのくらいの頻度で必要?
- 1時間に1~2回、1,2分の換気を行ってください。換気する際は、換気扇を使用したり、窓や扉などを2か所以上開けると効率よく換気が行えます。
- 灯油の保管方法は?
- ポリタンクなどの専用容器に入れ、直射日光が当たらず、高温多湿にならない室内にての保管がおすすめです。どうしても室内で保管できない場合は、日光が当たらない場所でカバーをかけて、雨水などが入らないようにしてください。
- 余った灯油はどうしたらいい?
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基本的にそのシーズンで使い切っていただき、余った分は処分しましょう。酸化したり雨水が混じった変質灯油や不純灯油を使用すると、機器の故障、火災の原因となります。唯一、ポット式燃焼方式を採用しているトヨトミ製の石油ファンヒーターが前シーズンの残り灯油でも使用※できるようになっています。なお、処分に関しては購入した販売店や、ガソリンスタンドで処分してもらえます。
※前シーズンの残り灯油でも、保管期間が1年以上経過したものや、変質灯油、不純灯油は使用できません。 - 石油ファンヒーターの片づけポイントは?
- 背面フィルターの掃除と、油受皿の灯油を取り除くのを忘れないように行いましょう。タンク下の給油フィルターを取り除き、給油ポンプやスポイトを中に差し込んで、内部に残った灯油を吸い出しましょう。抜きった灯油の処分は販売店やガソリンスタンドに問い合わせてください。
すばやく着火し、ニオイを出さないフラグシップモデル
ダイニチ 石油ファンヒーター 暖房能力最大3.7kW 木造10畳/コンクリート13畳 タンク容量9L FW-3724SGX
ダイニチならではの35秒着火と、燃焼開始時に火力をアップさせて運転する「オートターボEX運転」ですばやくお部屋をあたためることが可能。ニオイを出しにくい燃焼方式に、消臭シャッターも搭載され、よりニオイを出しにくい構造になっています。
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畳数目安(木造) | 畳数目安(コンクリート) | タンク容量 | 人感センサー |
---|---|---|---|
10畳 | 13畳 | 9L | 有 |
1時間当たり光熱費 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 重量 | |
約28.2円 | 438mm×401mm×445mm | 12.9kg |
※燃料消費量(L/h)は最大、最小の中間値。資源エネルギー庁令和5年12月27日の石油価格調査結果を参照し「1L=116.6円」として「燃料消費量×1時間×1L当たりの灯油代11.6円」を燃料費として計算。
消費電力(W)は最大、最小の中間値。「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気料金 31円」を電気代として計算。
上記を足した金額を1時間当たりの光熱費として掲載しています。
灯油と電気のハイブリット。灯油が切れても温風運転が可能
トヨトミ 灯油+電気のハイブリッド石油ファンヒーター 木造9畳/コンクリート12畳(灯油単独時) タンク容量5L LC-SHB40N
石油ファンヒーターとセラミックファンヒーターを合わせたハイブリットヒーター。約3秒ですぐに温風をだせるのですぐにあったまることが可能。灯油が切れてしまっても自動で電気暖房に切り替わるので、いざというときにも使用できます。
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畳数目安(木造) | 畳数目安(コンクリート) | タンク容量 | 人感センサー |
---|---|---|---|
10畳 | 13畳 | 9L | 有 |
1時間当たり光熱費 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 重量 | |
約23円 | 376mm×296mm×438mm | 9.5kg |
※燃料消費量(L/h)は最大、最小の中間値。資源エネルギー庁令和5年12月27日の石油価格調査結果を参照し「1L=116.6円」として「燃料消費量×1時間×1L当たりの灯油代11.6円」を燃料費として計算。
「燃焼時の定格消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気料金 31円」を電気代として計算。
上記を足した金額を1時間当たりの光熱費として掲載しています。
価格を抑えたシンプルモデル。わずか35秒でスピード着火
ダイニチ 石油ファンヒーター 暖房能力最大3.2kW 木造9畳/コンクリート12畳 タンク容量5L 日本製 FW-32S5-W
価格を抑えたシンプルモデルながら、わずか35秒で着火するので、冷え切ったお部屋でもすばやくあたためることが可能。ダイニチの特許技術『秒速消臭システムプレミアム』で消火時のニオイもしっかり抑えます。また、給油時に手が汚れにくい『ワンタッチ汚れんキャップ』で給油もラクラクです。
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畳数目安(木造) | 畳数目安(コンクリート) | タンク容量 | 人感センサー |
---|---|---|---|
9畳 | 12畳 | 5L | 無 |
1時間当たり光熱費 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 重量 | |
約24.7円 | 371mm×299mm×429mm | 7.4kg |
※燃料消費量(L/h)は最大、最小の中間値。資源エネルギー庁令和5年12月27日の石油価格調査結果を参照し「1L=116.6円」として「燃料消費量×1時間×1L当たりの灯油代11.6円」を燃料費として計算。
消費電力(W)は最大、最小の中間値。「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWhあたりの電気料金 31円」を電気代として計算。
上記を足した金額を1時間当たりの光熱費として掲載しています。