非核三原則 「唯一の被爆国」が抱える矛盾(岩波新書<新赤版 2125>) [新書]
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出版社:岩波書店
販売開始日: 2026/08/22
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非核三原則 「唯一の被爆国」が抱える矛盾(岩波新書<新赤版 2125>) の 商品概要

  • 目次

    はじめに――非核三原則が意味するもの
      唐突な見直し気運
      根強い支持と国際的評価
      曖昧な出自
      非核三原則と日本における核意識

    第1章 原爆と占領――不可視化された核兵器の使用
     1 原爆投下直後の反応
      一様ではなかった出発点
      残虐性の非難と「大シタコトナシ」の並存
     2 「戦争を終わらせた兵器」とされた原爆
      終戦の詔勅を岐路とした転換
      「科学力に負けた」象徴に
     3 検閲体制下での原爆批判の消失
      プレスコードによる処分第一号
      量的にも質的にも阻害された核兵器使用に関する語り
      許容された言説のパターン=永井隆
     4 「日本に原爆を持たせない」政策の徹底
      原爆開発関連設備の押収と破壊
      米国の抑止力依存という構造の始まり
     5 朝鮮戦争下の核使用リスクと日本
      トルーマンによる「原爆使用示唆」への反応
      封じられた公的空間での批判

     コラム1 丸山眞男と被爆体験

    第2章 「被爆国」の誕生から定着へ――政治化した反核感情と不可視化での対応
     1 ビキニ水爆実験の衝撃
      再発見された広島・長崎
      広範な運動による政府への圧力
      「戦争をなくせ」を志向した左派
     2 国民の不安解消へと築いた「持ち込ませず」政策
      米国の「使える核」志向
      日本への配備も焦点に
      原水爆禁止の「趣旨に賛成」とした鳩山新首相
      米軍の核貯蔵拒否を表明
     3 岸政権による非核政策の調整
      岸首相が示した核兵器合憲論
      安保改定時の核密約と「使用」
      説明回避で臨んだ「安保国会」
     4 国際社会における「非核」ルール化への対応
      最初で最後の「核兵器使用禁止」決議賛成
      キューバ危機と日本への影響
      池田政権と非核諸規範
      初の中国核実験と日本の反応

     コラム2 原子力の平和利用への期待と思惑

    第3章 非核三原則の成立――被爆国アイデンティティの確立
     1 沖縄返還という政治課題
      当初から結びついていた「沖縄」と「非核」
      障壁となったベトナム戦争
      核兵器の存在をどうするか
     2 「核抜き・本土並み」要求と「非核三原則」という用語
      「ベトナム」をめぐる分断
      「本土並み」の要件としての「非核三原則」
     3 制度化への抵抗と妥協
      「核時代をどう生きるか」を語った施政方針演説
      「核政策の四本柱」
     4 密約による調整
      行き違いゆえの後悔
      「核」をめぐり行き詰まった外交交渉
      「使える核」も志向したニクソン─キッシンジャー
     5 「平和大国」像から取り除かれたもの
      国会決議で「国是」に
      NPT署名と核不拡散規範の受容
      「不使用」に踏み込まない構造の定着

     コラム3 佐藤栄作は核武装論者だったのか

    第4章 核の脅威から冷戦終結へ――非核を「遵守」する日本の内実
     1 NPT批准――「持たない」、「作らない」の制度化
      デタント下で埋まった外堀
      核による日本防衛を保証
      浮き彫りになった「非核」の要件
      内政上の取引材料となった核使用問題
     2 空洞化が露呈した「持ち込ませず」
      米海軍元幹部による暴露
      日本政府内での運用見直しの検討
      駐日大使発言による疑惑の再燃
     3 グローバルな反核運動のうねりと日本――一九八〇年代前半の変化
      「ノーモア・ヒバクシャ」の叫びと国会決議の落差
      不使用は精神的共鳴のみ
      非核国家・自治体の取り組みと日本の反応
      地方自治体主導の規制を骨抜きに
     4 米ソのグローバル核軍縮交渉と「非核」日本
      ソ連の中距離核ミサイル配備で問われた「西側の一体性」
      「ゼロ・オプション」を推した中曽根の思惑
      ゴルバチョフの登場
      加速する米ロ核軍縮と日本政府の反応

     コラム4 米国に反対された幻の原発攻撃禁止条約

    第5章 問われる非核三原則――「見捨てられ不安」を超えて
     1 冷戦終結がもたらした変化と継続
      「持ち込ませず」という問いの消失
      グローバルな不拡散と強化された日本の「持たない」
      「唯一の被爆国」日本の核廃絶決議
      国際司法で問われた「核のタブー」と日本
      「国際法違反」と断言しない日本政府
     2 「テロとの戦い」を経て「核なき世界」構想下の相剋
      対テロ戦下での核廃絶をめぐる米国との距離
      オバマの「核なき世界」構想への期待
      民主党政権下の密約調査
      核兵器の「役割低減」に抵抗した安倍政権
      オバマの広島訪問で問われなかったもの
     3 「核兵器復権の時代」に動揺する日本
      ウクライナ戦争という転換点
      被爆地・被爆者との距離感
      米・イスラエルの対イラン攻撃と「核のタブー」の危機
      NPT体制の動揺と日本のジレンマ

     コラム5 核実験への忌避感と日本

    おわりに――「被爆国」アイデンティティをとらえ直す
      不可視化の果ての邪魔者扱いでよいのか
      規範逸脱へ踏み出すリスク
      今こそアップデートを

      あとがき
      主要参考文献及び主な引用資料源
  • 出版社からのコメント

    非核を国是に掲げながら、日本はなぜ、国際的な核兵器使用禁止の動きに消極的なのか。この宣言をめぐる政治の流れから問い直す。
  • 内容紹介

    一九七一年に国会決議された非核三原則。核兵器を「持たない、作らない、持ち込ませない」と宣言する国是は、米国との関係のもと、繰り返し形骸化が指摘された。また国際的な核兵器使用禁止の動きにも、日本は一貫して消極的である。この宣言の成立や、扱いをめぐる政治の流れをひもとき、日本の核への意識・政策を問い直す。
  • 著者について

    梅原 季哉 (ウメハラ トシヤ)
    梅原季哉(うめはら・としや)
    1964年生まれ.
    広島市立大学広島平和研究所教授.
    1988年,朝日新聞社に入社.長崎支局を初任地として,国際報道畑を歩みヨーロッパ総局長などを歴任した後,論説委員だった2021年に退社.キングス・カレッジ・ロンドン戦争学研究科修士課程修了(現代戦争論).広島市立大学大学院平和学研究科博士後期課程修了(平和学).研究領域は,国際関係論,安全保障と軍縮・非核規範,戦争・平和のメディア論.
    著書に『核の戦後日本政治史』(ミネルヴァ書房),訳書にトム・フォン・リ『日本 老いと成熟の平和』(みすず書房)など

非核三原則 「唯一の被爆国」が抱える矛盾(岩波新書<新赤版 2125>) の商品スペック

商品仕様
出版社名:岩波書店
著者名:梅原 季哉(著)
発行年月日:2026/08
ISBN-10:4004321255
ISBN-13:9784004321255
判型:新書
対象:一般
発行形態:新書
内容:政治含む国防軍事
言語:日本語
ページ数:248ページ
縦:17cm
横:11cm
厚さ:1cm
重量:170g
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