映画から社会を観る、社会から映画を見る-小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和の作品を観解く [単行本]
    • 映画から社会を観る、社会から映画を見る-小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和の作品を観解く [単行本]

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映画から社会を観る、社会から映画を見る-小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和の作品を観解く [単行本]

叶堂 隆三(著・文・その他)


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出版社:九州大学出版会
販売開始日: 2026/09/15
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映画から社会を観る、社会から映画を見る-小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和の作品を観解く の 商品概要

  • 目次

    序 映画から社会を観る、社会から映画を見る  小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和の作品を観解く

     第1節 小津・野村・是枝作品を解観する視線
     第2節 映画を観解し、社会を見る  リアリティと社会学の視点
      小津・野村・是枝作品に描かれた社会の諸相
       1 小津・野村・是枝作品に描かれた人と社会、家族
       2 小津作品に描かれた感情の表出  女性と悲しみの感情
       3 野村作品に描かれた社会変動  郊外・地方都市の台頭  と不安定化する男女
       4 是枝作品に描かれた拘束と自由  子どもの社会関係と社会空間
      小津・野村・是枝作品に描かれた家族の諸相
       1 小津作品と家族の解体
       2 是枝作品と家族の気まずさ
       3 野村作品と家族の形成
       4 「戦後家族モデル」
     第3節 社会から映画を見る  商品性と映像の記憶
      日本における映画の製作  製作・配給・上映
       1 松竹株式会社  日活にならった映画の垂直統合型のビジネスモデル
       2 1980年以降の映画製作
      映画・映像に関する影響
       1 小津  アメリカ映画の技法の残存と放棄
       2 野村  松竹の社風と黒澤明の影響
       3 是枝  ドキュメンタリー・小津・ブレッソン
      映画をとりまく消費形態の変容  個人視聴・国際市場
      本書の構成

       第1部 小津安二郎を観解く

    第1章 社会に生成された小津作品  小津安二郎とその作品

     第1節 小津安二郎と小津作品に描かれた社会
      小津作品の映像的特徴
      中範囲の社会から小津作品を見る  アメリカ映画の技法の残存と放棄
      松竹株式会社とホームドラマ
       1 松竹の歴史と映画の特徴
       2 松竹映画における小津作品
      小津作品の社会性
       1 小津と社会性
       2 映像から社会を見る  抑制的映像における過剰な表現
     第2節 戦後期の小津作品
      借家・集合住宅を舞台にした作品
       『長屋紳士録』1947年
       『風の中の牝雞』1948年
      戸建て住宅  郊外と周辺等  を舞台にした作品
       『晩春』1949年
       『麦秋』1951年
       『お茶漬の味』1952年
       『東京物語』1953年
     第3節 高度経済成長期(前期)の小津作品
      「戦後派」を扱った作品
       『早春』1956年
       『東京暮色』1957年
      新中間層を扱った作品
       『彼岸花』1958年
       『お早よう』1959年
       『秋日和』1960年
       『秋刀魚の味』1962年

    第2章 戦後期・高度経済成長期(前期)の女性  ジェンダーと都市生活

     第1節 小津作品に描かれた感情の表出の諸相
      戦後期の作品
       1 借家・集合住宅を舞台にした作品
       2 戸建て住宅  郊外と周辺等  を舞台にした作品
      高度経済成長期(前期)の作品
       1 「戦後派」を扱った作品
       2 新中間層を扱った作品
     第2節 戦後期・高度経済成長期(前期)における女性の感情の表出と男性の非表出
      誰が泣いているのか?
       1 泣く女性と泣かない男性
       2 親密な関係性の展開  家族から恋愛相手に
       3 感情を表出する場所  自宅、二階の自室と外の世界
      家族をめぐる感情―悲しみの感情が表出される背景
       1 流出した家族と残された家族の感情
       2 不在の家族に対する感情
      商業映画としての小津作品  社会から小津作品を見る
     第3節 小津作品に描かれた感情の表出の詳細
      戦後期の作品
       借家・集合住宅を舞台にした作品
        『長屋紳士録』1947年
        『風の中の牝雞』1948年
       戸建て住宅  郊外と周辺等    を舞台にした作品
        『晩春』1949年
        『麦秋』1951年
        『お茶漬の味』1952年
        『東京物語』1953年
      高度経済成長期(前期)の作品
       「戦後派」を扱った作品
        『早春』1956年
        『東京暮色』1957年
       新中間層を扱った作品
        『彼岸花』1958年
        『お早よう』1959年
        『秋日和』1960年
        『秋刀魚の味』1962年

    第3章 家族は本当に崩壊したのか?  「戦後家族モデル」で観解く戦後期・高度経済成長期

     第1節 戦後期の作品に登場する家族
      戦後期の作品の家族状況
       1 直系家族(三世代家族)
       2 核家族
       3 夫婦世帯・単身世帯
      戦後期の作品において、家族の解体がどう描かれているのか?
       1 家族制度の解体
       2 家族の崩壊
     第2節 高度経済成長期(前期)の作品に登場する家族
      高度経済成長期(前期)の作品の家族状況
       1 核家族の広がりと拡大家族の退場
       2 夫婦世帯・単身世帯
      高度経済成長期(前期)の作品における家族の崩壊と再生
     第3節 家族制度は解体し、家族は崩壊したのか?
      戦後家族モデル  山田昌弘『迷走する家族』より(1)
       1 戦後期における戦前の家族モデル等の家族観の残存
       2 高度経済成長期に浸透した戦後家族モデル
      小津作品において家族制度は解体し、家族は崩壊したのか
       1 都市家族の生滅
       2 婚出と死別

       第2部 野村芳太郎を観解く

    第4章 野村芳太郎  野村+松本+橋本作品と社会

     第1節 野村芳太郎+松本清張+橋本忍の作品に描かれた社会
      社会から野村作品を見る  野村作品の特徴と松竹の社風
       1 野村芳太郎の作品  大衆文化としての映画
       2 松竹の社風  城戸四郎の蒲田調・大船調
       3 黒澤明の影響  完全主義
      松本清張と橋本忍  原作と脚本
       1 松本清張の原作
       2 橋本忍の脚本
      野村+松本+橋本作品から社会を観る
       1 社会や人びとの状況
       2 社会関係
       3 移動
     第2節 高度経済成長期の野村+松本+橋本作品
      高度経済成長期(前期)を描いた作品  『張込み』『ゼロの焦点』
       『張込み』1958年
       『ゼロの焦点』1961年
      高度経済成長期(後期)を描いた作品  『影の車』『砂の器』
       『影の車』1970年
       『砂の器』1974年

    第5章 高度経済成長期の郊外と男女  不安定化する社会関係

     第1節 野村+松本+橋本作品に描かれた社会の諸相
      高度経済成長期(前期)を描いた作品
       1 場面や人物の重層化
       2 作品に特徴的なショット
       3 移動の状況
      高度経済成長期(後期)を描いた作品
       1 場面や人物の重層化
       2 作品に特徴的なショット
       3 移動の状況
     第2節 高度経済成長期における社会の変動と社会関係の不安定化
      地方都市と郊外の台頭、不安定化する個人の状況
       1 高度経済成長期の東京・農村・地方都市
       2 権力関係と不安定化する微視的社会関係
      高度経済成長期における向都現象  上昇移動と下降移動
       1 地理的移動
       2 地理的移動の手段
       3 社会移動  向都現象がはらむ下降移動
     第3節 高度経済成長期の作品に登場する家族
      高度経済成長期(前期)の家族の状況
      高度経済成長期(後期)の家族の状況
     第4節 高度経済成長期の豊かさを実感できない家族
      戦後家族モデルの微修正  山田昌弘『迷走する家族』より(2)
       1 高度経済成長期の家族モデル  核家族と専業主婦
       2 高度経済成長期の家族モデルの微修正  女性の社会進出
      野村+松本+橋本四作品の家族の状況  核家族・夫婦世帯
      豊かさを実感できない女性  配偶者の選択とライフコース
      愛情に基づく家族を形成しない男性  世代・地域間における差異
     第5節 野村+松本+橋本作品に描かれた社会の詳細
      高度経済成長期(前期)を描いた作品  『張込み』『ゼロの焦点』
       『張込み』1958年
        ①場面や人物の重層化
        ②作品に特徴的なショット
        ③移動の状況
       『ゼロの焦点』1961年
        ①場面や人物の重層化
        ②作品に特徴的なショット
        ③移動の状況
      高度経済成長期(後期)を描いた作品  『影の車』『砂の器』
       『影の車』1970年
        ①場面や人物の重層化
        ②作品に特徴的なショット
        ③移動の状況
       『砂の器』1974年
        ①場面や人物の重層化
        ②作品に特徴的なショット
        ③移動の状況

       第3部 是枝裕和を観解く

    第6章 ポスト養成システム世代の映画製作

     第1節 是枝裕和の映画製作の戦略と作品に描かれた社会
      是枝裕和と映画製作の戦略  社会から是枝作品を見る
       1 是枝裕和  独立系の映画製作
       2 是枝作品に対する評価
      作品の映像的特徴と系譜  ドキュメンタリー・小津・ブレッソン
       1 ドキュメンタリー
       2 小津安二郎
       3 ロベール・ブレッソン
      是枝作品から社会を見る
       1 子どもの存在
       2 グリーフワーク
      是枝作品に描かれた社会の側面  人の出会い・行動の制限・閉鎖空間
       1 社会関係  構造・統制的な交流(対面・出会い)
       2 通常の生活の中断  比喩としての拘束
     第2節 子ども(世代)に焦点を当てた是枝作品
      『誰も知らない』2004年
      『奇跡』2011年
      『海街diary』2015年
      『万引き家族』2018年
     第3節 大人を主人公にした是枝作品
      『幻の光』1995年
      『ワンダフルライフ』1998年
      『DISTANCE』2001年
      『歩いても 歩いても』2008年
      『そして父になる』2013年
      『海よりもまだ深く』2016年
      『三度目の殺人』2017年

    第7章 幽閉された子ども  社会関係と社会空間

     第1節 是枝作品に描かれた社会関係と社会空間の諸相
      子ども(世代)に焦点を当てた作品
       1 構造・統制的な対面・出会い
       2 収容所型施設と交通
       3 家屋における閉鎖空間
      大人を主人公にした作品
       1 構造・統制的な対面・出会い
       2 収容所型施設と交通
       3 家屋における閉鎖空間
     第2節 20世紀末から21世紀の社会関係と社会空間  権力(拘束)と自由
      社会関係  権力と自由
       1 聴取・接見
       2 面接・面会
       3 儀礼・紹介
      社会空間  拘束と自由
       1 収容所型施設
       2 拘束  外的要因・内的要因
       3 交通
       4 私的空間
     第3節 是枝作品に描かれた社会の詳細
      子ども(世代)に焦点を当てた作品
       『誰も知らない』2004年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『奇跡』2011年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『海街diary』2015年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『万引き家族』2018年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
      大人を主人公にした作品
       『幻の光』1995年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
       『ワンダフルライフ』1998年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『DISTANCE』2001年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
       『歩いても 歩いても』2008年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『そして父になる』2013年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『海よりもまだ深く』2016年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通
        ③家屋における閉鎖空間
       『三度目の殺人』2017年
        ①構造・統制的な対面・出会い
        ②収容所型施設と交通

    第8章 描かれているのは、現代家族の解体なのか?  ポスト「戦後家族モデル」を生きる新たな家族

     第1節 20世紀末から21世紀の作品に登場する家族
      是枝作品における家族の状況
       1 一つの家族が転形する作品
       2 複数の家族が登場する作品
       3 是枝作品に登場する家族の形態
       4 是枝作品に登場する家族の転形
     第2節 家族は崩壊したのか?  ポスト「戦後家族モデル」を生きる新たな家族
      戦後家族モデルの解体  山田昌弘『迷走する家族』より(3)
      是枝作品に登場する家族形態の特徴
      家族と世代のすれ違い
       1 老いた親と中年の息子  「戦後家族モデル」の解体と世代間のギャップ
       2 姉と弟
      戦後家族モデルの解体と新しい家族
       1 家族  不満と不在
       2 家族の多様性  継家族、そして新しい家族

    第9章 小津・野村・是枝の作品から観解く社会と人びと  結論(1)

     第1節 人びとの感情の表出  3四半世紀を超える間の変容をさぐる
      野村作品における感情の表出
      是枝作品における感情の表出
      戦後期・高度経済成長期から21世紀の感情の表出  持続と変容
     第2節 郊外・地方  3四半世紀を超える間の変容をさぐる
      小津作品における郊外・地方
      是枝作品における郊外・地方
      戦後期・高度経済成長期から21世紀の郊外・地方の状況
     第3節 人びとの「幽閉」状況  3四半世紀を超える間の変容をさぐる
      小津作品
  • 出版社からのコメント

    小津は本当に家族の崩壊を描いたのか? 社会から映画を理解し、小津、野村、是枝等の映像を通して社会事象を実証的に分析する。
  • 内容紹介

    本書は、小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和が描いた社会事象──若い女性の感情の表出、事件の発生する郊外や地方都市、日常生活の中断(子どもの幽閉)──、そして「崩壊」と評されてきた家族の姿を映像から分析しようとする実証志向の研究の成果である。

    例えば、『東京物語』。義父の眼前で両手で顔を覆う女性の慟哭──小津作品の感情の表出──が映像から分析される。また野村作品の『砂の器』、是枝作品の『誰も知らない』等の中に郊外や地方の風景、日常生活の中断を探り当て、歴史社会学的な解明を試みる。

    戦後から現代までの日本を映し出す三人の映像は、あたかも社会史の資料である。

  • 著者について

    叶堂 隆三 (カナドウ リュウゾウ)

    早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(学術、山口大学)。

    主要著書
    『五島列島の高齢者と地域社会の戦略』九州大学出版会、2004年
    『「山の教会」・「海の教会」の誕生』九州大学出版会、2018年
    『カトリック信徒の移動とコミュニティの形成──潜伏キリシタンの二百年』九州大学出版会、2018年

    主要論文
    「ロベール・ブレッソンのシネマトグラフと現代社会」『下関市立大学論集』63巻2号、2019年
    「フィルムコミッション・映画祭・記念館の誕生──映画・映像と地域社会の20年」『下関市立大学論集』64巻2号、2020年、共著
    「地域社会における消費(大衆)文化の包摂──映画・映像の記念館・資料館を事例として」『下関市立大学論集』65巻2号、2021年

映画から社会を観る、社会から映画を見る-小津安二郎・野村芳太郎・是枝裕和の作品を観解く の商品スペック

商品仕様
出版社名:九州大学出版会
著者名:叶堂 隆三(著・文・その他)
発行年月日:2026/09/15
ISBN-13:9784798504094
判型:A5
発売社名:九州大学出版会
対象:専門
発行形態:単行本
内容:社会
言語:日本語
ページ数:322ページ
縦:22cm
横:16cm
厚さ:2cm
重量:440g
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