夏の流星群を見に行こう!ペルセウス座流星群特集 2025
三大流星群のひとつ「ペルセウス座流星群」。年間でも常に1・2を争う流星数を誇り、お盆直前にピークとなるため観察しやすく人気の流星群です。ここでは観察におすすめのアイテムや、より深く楽しむための双眼鏡、撮影グッズなどをご紹介します。
ペルセウス座流星群は、毎年ほぼ安定して多くの流星が出現する代表的な流星群として、しぶんぎ座流星群(1月)、ふたご座流星群(12月)と並ぶ三大流星群のひとつです。ペルセウス座流星群は活動期間が長いので、極大の2日前から2日後くらいまで見ることができます。また、みずがめ座流星群、やぎ座流星群、はくちょう座κ流星群の活動時間も重複しているため、これらの流星群も同時に楽しむことができるかもしれません。
ペルセウス座流星群の出現時期は毎年7月17日から8月24日ごろで、ピーク前後の8月12日の日没から夜明け、8月13日の日没から夜明けにかけてが見ごろとなっています。
2025年の流星群は極大が夜明けごろで、夜間は月明かりがあるため条件が良いとはいえません。それでも11日の夜から13日の夜までの3夜は21時頃から流星が出現し始め、1時間あたり20~30個の流星が期待できます。

■流星群とは
流星(流れ星)とは、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒(流星物質)が地球に飛び込んできて大気と激しく衝突し、高温になって気化する際に光を放つ現象です。
流星群は彗星が軌道上に残していったチリの集団によって発生します。彗星と地球の軌道が交差している場合、地球がその位置にさしかかった時にチリの粒がまとめて地球の大気に飛び込んできます。地球が彗星の軌道を横切る時期は毎年ほぼ決まっているので、決まった時期に特定の流星群が出現するのです。
このとき、地球に飛び込んでくるチリの粒はすべて同じ方向からやってきます。それを地上から見ると、流星群に属している流星は星空のある一点から放射状に飛び出すように見えます。流星の中心となる点を「放射点」と呼び、一般には、放射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」と呼ばれます。
■流星群観察のポイント
[放射点の高度]
放射点の高度が低い(地平線に近い)時には、流星の数は期待できません。放射点の高度が低いときには、流星の元になるチリが大気に斜めに飛び込んでくることになるためです。反対に放射点の高度が高いときには、チリが真上近くから大気に飛び込んできて数が多くなるため、流星の数も多くなります。
[方角]
放射点は流星の軌跡の中心ではありますが、放射点のある方向だからと言って発生する流星が多くなるわけではありません。空を見上げれば方角を問わず流星を観察できます。できるだけ広く見渡せる開けた場所で観察できれば、それだけ見える流星の数も多くなります。流星群の特徴として、放射点近くに出現する流星はこちらに向かってくるために軌跡が短く、放射点から離れた方向では、流星の軌跡を横から見ることになるために、長い軌跡の流星が多く観察されます。
[月明り]
明るい月の光が近くにあると、暗い流星はその明るさに隠されて見えにくくなってしまいます。今年は一晩中月明かりがあるため、月に背を向けるなど暗い方の空を見上げるようにしましょう。街灯など人工の明かりに関しても同じことが言えます。都市部から離れ人工の明かりが少ない場所に行く事で、多くの流星を見ることができるようになります。
観察の準備をしよう
星空の観察は街明かりの影響が少ない場所で一晩過ごすことになるため、キャンプ用品や寒暖差の対策など事前の準備が大切です。また、人気のロケーションでは他にも同じ目的の方が周りにいますので、強い明かりなどで迷惑を掛けないよう配慮も必要になります。
流星群を観察しよう
流星群は全天でランダムに発生するため、天体望遠鏡や双眼鏡で一点を拡大するより肉眼で広く見渡す方が適しています。その一方で、星空の観察に適した低倍率・大口径の双眼鏡もあります。広く見渡す感覚はそのまま、肉眼よりも高い集光力で小さな星までクリアに見えるようになるため、流星群の観察にはもってこいのモデルです。
せっかくの星空観察、流星群だけでなく夏の星座にも注目してみましょう。真夜中でも手ブレしにくく視野の広い双眼鏡や、高倍率でも機械式で手ブレを抑える防振双眼鏡などを一緒に持って行くと、より一層楽しめます。
暗い夜空も視界が安定して見やすい防振双眼鏡
「暗い夜空も視界が安定して見やすい防振双眼鏡」をもっと見る肉眼では見えない星もワイドに見渡せる明るい6~7倍の低倍率モデル
「肉眼では見えない星もワイドに見渡せる明るい6~7倍の低倍率モデル」をもっと見る星の位置は地球の自転により時間とともに変わっていきます(日周運動)。そのため、三脚のみの長時間露光撮影では星が線像を描いてしまい、逆に線像にならない露光時間では、明るい星しか写真に収めることができません。
ポータブル赤道儀は日周運動に合わせて自動でカメラを動かし、星が点像のまま長時間露光を可能にします。流星はいつ発生するか分からず、見えてからでは撮影が間に合わないため、不意のチャンスを逃さないポータブル赤道儀は必須アイテムといえます。写真だけでなくタイムラプスムービーなども、カメラだけでは撮影できないダイナミックで幻想的な風景を残すことができます。
日周運動と同じ速度で動くモードのほか、地上の風景と一緒に星空を撮影するための0.5倍速追尾モードなど、撮影したい天体などに合わせて設定を変更できます。


撮影写真イメージ

タイムラプス動画イメージ
【ビクセン ポラリエ】リュックやカメラバックにポンと気軽に入れて持ち歩ける軽量コンパクトモデル
【ビクセン ポラリエU】インターバル撮影、タイムラプス撮影などをスマホから遠隔制御
ポラリエシリーズ&専用アクセサリ
「ポラリエシリーズ&専用アクセサリ」をもっと見る【ケンコー スカイメモS】極軸望遠鏡・明視野照明装置を標準装備。 簡単なセッティングで撮影を開始できます。

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星空を実際に写真に収めると、ほとんどの星はドットのように小さく、思っていたよりも味気ないものになってしまいがちです。ソフトフィルターを使用することで明るい星の光をにじませて大きく見せることができます。

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点光源にキラリと光条を演出できるフィルターです。強い光ほど効果が出やすくなるので、星座などを目立たせたい場合などにおすすめです。光条を生み出すためのスリットが全面に入っているため、ソフト効果も期待できます。

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ナトリウム灯や水銀灯などの街明かりの影響により、夜空は黄色やオレンジ色に色カブリして写ってしまいます。光害カットフィルターを使用することで、色カブリを低減し、自然な色再現が可能になります。撮影後にRAW現像を行う方に特におすすめです。
使用するレンズの焦点距離に制限が無く、広角レンズでも色転びが発生しないため星景写真に最適です。RAW現像や後加工が難しいタイムラプス撮影にも威力を発揮します。